ビットコイン急騰後の傾向と対策(その2)

2019-10-29 17:49[ 松田康生

トピック 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン

6月から続く三角持ち合いを9月26日にブレーク、同時に200日移動平均線を割り込んでいたBTC相場だが、10月に入るとその移動平均線が上値を重くするも、83万円付近でトリプルボトムを付けるなど下値では底堅さを見せていた。しかし公聴会でのリブラ実質延期や量的コンピューターの登場のニュースなどもあり再び底割れ、一時80万円を割り込む展開となっていた。ただ、このロング派の誰もがサジを投げたくなる局面こそ三角持ち合い下抜け後の大底となった様だ。習近平主席のブロックチェーン推進発言を機に状況は一変、金曜の夜から土曜日にかけて3割以上の急騰を見せ、ほぼ1か月ぶりに200日移動平均線をクリアに上抜けている。本稿では、この反発が本格的上昇局面入りを示すものか過去のパターンを元に分析し、今後の相場展開を見通したい。

まず、トピック「ビットコインの戻しは本物か。過去のパターンからみる見分け方」では昨年12月から今年3月までの大底を探る動きを参考に、15%までの反発はダマしの可能性があり、「底値から15%の95万円辺りを抜ければ25%から30%までの反発が見通せる」とし、「本格的上昇局面に至るかどうかはこの30%の反発の壁をクリアするか否か」と申し上げた。それを根拠に10月11日のWeeklyでは「96万円を上抜けるまではまだダマしの可能性は否定できず、強気相場入りか、83-93万円のレンジ相場となるかの判断はまだつかない」と申し上げたが、案の定、この時の反発はダマしに終わった。しかし、今回は底値の79.5万円から111.8万円台まで40%の上昇を記録、30%の壁を突破しており、本格的上昇局面入りした可能性が高いと判断する。

材料的には「ビットコイン相場が底値を付ける3つの条件」として「①売り材料の一服②アルトコインが先導③強気派が日和る事」を挙げたが、①ザッカーバーグ氏の公聴会でリブラ実質延期が決定的となった、量子コンピューターの出現も直ちにBTCの脅威にならない認識が広まったことで売り材料が一服、②SWELLやETH2.0に向け、XRPやETHが回復を始めており、最後の③はこれまで一貫して上目線だった弊社も「短期的には警戒が必要」に日和り始めた事などから、3つの条件が出揃ったと考える。③については以前のケースではブル派のノボグラッツ氏やトム・リー氏、ブライアン・ケリー氏などの大御所と弊社を同列に扱うのはおこがましいが、そうした強気派がトーンダウンすることが市場全体が総弱気に傾いた事を示していると考える。投機が中心で最終的にはBTCが上がると考えている参加者が圧倒的に多いこの市場が反発するには、ほとんどの人が一旦、弱気になりロングを投げ切りショートを貯める必要があるという事だろう。

今朝のDailyでもご紹介したがBTC相場は終値ベースの前日比15%以上上昇した翌日、翌々日は反落を見せるが3日目辺りから値を回復、平均で見ると1週間後にはプラス転する傾向がある。これをもう少し違う角度で分析すべく、2015年以降で前々日終値から2日間で高値が20%以上上昇した日をピックアップ、その高値を再び更新するのに何日を要したかを調べてみた。今回の高値111.8万円をいつ上抜けるのか、過去のパターンから予測しようとするものだ。



上記条件に当てはまるのは上記18ケース。ただ太枠で囲った連続して出現するケースもあるので実質的に12ケース。そのうち赤字の2ケース(2015年1月26日、2015年11月4日)はこの時の高値がピークで、更新に半年を要している。「ビットコインの2つのクセ~乱高下を続ける理由」でご紹介したBTC相場のクセだ。上昇局面で「オーバーシュートと3-4割の調整」を繰り返し、一旦調整を始めると高値の更新に半年程度を要する。今は2019年6月26日のピークの調整局面だが既に4か月を経過している。上記の2ケースは高値更新にそれぞれ5か月半・6か月半要しており、このパターンなら、来月から1月にかけて上抜けする可能性がある事が分かる。それ以外のケースはいずれも2週間以内、1日や2日で更新した場合を除くと5-12日程度で高値を更新している。今回に当てはめれば、10月31日から11月7日の間という事になる。

上記の分析はあくまで目安であり、また過去のパターンが将来も続くとも限らない。また、今回の111.8万円が当面のピークでここから更に半年間の調整をする可能性もある(筆者はそうは思わないが)。ただ、短期間でこれだけの急騰を見せた場合、その勢いはしばらく続く傾向があるようだ。

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

アーカイブ

金融庁のホームページには以下の留意事項が掲載されています。
暗号資産交換業者登録一覧 
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf

  • 本一覧に記載した暗号資産は、取り扱う暗号資産交換業者に説明を求め、資金決済法上の定義を満たしていることが確認されたものにすぎません。
  • 本一覧に記載した暗号資産は、金融庁・財務局がその価値を保証したり、推奨するものではありません。暗号資産は、必ずしも裏付けとなる資産があるわけではなく、財産的価値を有すると認められた電子データに過ぎないことにご留意ください。
  • 暗号資産の取引を行う際には、以下の注意点にご留意ください。

暗号資産を利用する際の注意点
https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/04.pdf

  • 暗号資産は、日本円やドルなどのように国がその価値を保証している「法定通貨」ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。
  • 暗号資産は、価格が変動することがあります。暗号資産の価格が急落し、損をする可能性があります。
  • 暗号資産交換業者(※)は金融庁・財務局への登録が必要です。利用する際は登録を受けた事業者か金融庁・財務局のホームページで確認してください。
    (※)暗号資産と法定通貨の交換や、暗号資産同士の交換を行うサービスを提供する事業者、暗号資産の管理を行う事業者など
  • 暗号資産の取引を行う場合、事業者が金融庁・財務局から行政処分を受けているか(※)を含め、取引内容やリスク(価格変動リスク、サイバーセキュリティリスク等)について、利用しようとする事業者から説明を受け、十分に理解するようにしてください。
    (※)金融庁・財務局が行った行政処分については、こちらをご覧ください。 https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency02/index.html
  • 暗号資産交換業者の提供するウォレットで暗号資産を管理する際に、パスワードを設定する場合には、IDと同じものや利用者の名前、電話番号、生年月日等の推測が容易なものを避けるほか、他のウェブサイトと同じID・パスワードの組合せを使用しないなどの対策を講じる必要があります。管理する暗号資産が盗まれるおそれがあります。
  • 暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えています。暗号資産の持つ話題性を利用したり、暗号資産交換業に関する制度改正に便乗したりする詐欺や悪質商法にご注意ください。

取引にあたっての注意事項

  • 取引にあたり手数料が発生することがあります。手数料の詳細については、こちらをご確認ください。
  • 取引ではスプレッドが発生します。スプレッドとは売値(BID)と買値(ASK)の差のことで、レートの変動によって値幅が広がる場合、狭まる場合があります。
  • 暗号資産取引では価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。取引にあたっては、各種約款、契約締結前交付書面やお客さま向けの資料等をよくお読みになり、取引の内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

暗号資産に関するリスクについて

  • 暗号資産は、日本円等の法定通貨とは異なり、国等によりその価値が保証されているものではありません。
  • 暗号資産取引に使用する秘密鍵を失った場合、保有する暗号資産を利用することができず、その価値を失うことがあります。
  • 暗号資産は、ブロックチェーンその他の記録の仕組みが破たんした場合には、その価値が失われることがあります。
  • 暗号資産の価格が変動することによって損失が発生することがあります。
  • 暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り、代価の弁済のために使用することができます。
  • 当社はお客様の資産を当社の資産とは分別して管理おりますが、当社が倒産した場合には、預託された資産を返還することができない可能性があります。
  • 当コンテンツは投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的としたものであり、投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるようお願いいたします。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社及び本情報提供者は一切の責任を負いません。

FXcoin 株式会社

  • 暗号資産交換業者:登録番号 関東財務局長 第 00019 号
  • 所属する認定資金決済事業者協会:一般社団法人 日本暗号資産取引業協会