2019.11.19【底割れしたビットコイン、次の防衛ラインは8000ドルか】
2019-11-19 08:56[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 891,366 | 19,586 | 27.9 | 27,364 | 6,191 |
前日比 | ▼4.0% | ▼3.7% | ▼4.4% | ▼7.8% | ▼5.8% |
Review
ドル安・金利低下・金価格・株上昇でもBTC売り
昨日のBTC相場は軟調な展開。91万円のサポートを割り込むと87万円台まで急落した。香港情勢が再び不安定化する中、週末に91万円台で2回サポートされ反発を見せていたBTC相場だが、94万円を前に上値を重くするとじりじりと値を下げる展開。しかし日経ヴェリタスに「仮想通貨「億り人」の熱狂、規制と株高で冷める」と強まる規制強化や株高で個人投資家が手を引いていると報じるなど重々しい雰囲気のまま92万円近辺での取引が続くと、中国国営TVが仮想通貨を非合法的融資手段・未登録証券・金融詐欺・マルチ商法と非難したと伝わったこともあり91万円のサポートを割り込み87万円台、米ドルで8000ドル近辺まで急落した。CNBC記者が米中協議難航を予想しドル安・金利低下・金価格上昇、一方で米株は史上最高値を更新する中、BTCの弱さが際立った。朝方はSECが非承認としたBitwise分のETFを再調査するとされたこともあり若干値を戻している。Outlook
次の防衛ラインは8000ドル
本日のBTC相場は底値を探る展開を予想する。昨日は91万円台での底固めに失敗。外部環境はドル安・金利低下・金価格上昇と追い風だったにも関わらず、この低下はポジションの重さを示しているか。一方で、中国の仮想通貨批判は冷静に見ればBTCではなくICOを指していると考えられる。上述の日経の記事では個人投資家は手を引いているとしているが、自主規制団体によれば国内の利用者口座は全体・稼働ともここ9か月間も一貫して増えている。目立った売り材料が出ている訳ではなく、8000ドルでポジション調整が一巡するかが焦点か。FXcoin Daily Report 2019.11.19.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通