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仮想通貨にシステムトレードは有効か

2019-12-16 17:09[ にく

仮想通貨小噺 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン

今週は土曜日にゴルフコンペに行ってきました。仲間内といっても29名、8組の大規模なコンペで、そのうち2/3が金曜日から前乗りして忘年会をする盛大さです。東京から車で約2時間の茨城県の山奥のゴルフ場併設のホテルに金曜日の9時過ぎにおじさんが20人集まり、貸し切り状態で宴会、麻雀、カラオケに興じる様は、修学旅行を彷彿とさせます。女子行員がいた銀行時代の店内旅行は自然と盛り上がりましたが、男子校だった中高時代はどうかというと、無理やりというか不思議なテンションの盛り上がり方をします。大学時代、文系の小職のクラスには女子が2名いたのですが(そのおかげでノートには助かりました)、当時は理系では女子がいないクラスなどもあって、下手に1人だけ女子がいるクラスより盛り上がっていたりします。

コンペには2種類あって、会費などから主催者側が商品を用意する場合と参加者が商品を持ち寄るパターンです。今回は後者のパターンで、各自が持ち寄った商品を上位から取っていくスタイルで、大体3000-5000円程度で金額を予め決めて持ち寄ります。大人のプレゼント交換のようなものですが、中にはお値打ちものもあったりして、賞品の紹介の時は盛り上がりつつも意外と真剣に聞いています。小職も株式グループが株主優待の1万円近くする和牛を半額以下で購入して商品にしたこともあります。大体、1/3がお酒、1/3がお菓子で残り1/3がグッズ類ですが、たまに面白いものもあります。今回もグーグルホームミニのアナ雪Ⅱ公開記念バージョンがありました。よくTVで機械に向かって「アレクサ」とか「OKグーグル」とか話しているやつです。あれはスマート・スピーカーと言って、質問に答えたり、Amazonを注文したり、WiFi対応の家電の遠隔操作が出来るそうです。正直申し上げて、その時点では小職も中身が何なのかよく分かっていませんでしたが、ともかく下の娘が大好きなアナ雪の絵本が入っているくらいの認識でした。

その日はスコアもまずまずで上位に残り、無事、このアナ雪を入手したのですが、そこから調べて初めて、OKグーグルだったということを認識しました。アナ雪の絵本がおまけでついていて、OKグーグルに頼むとその絵本を読んでくれるそうです。ついに我が家にもAIが登場した訳です。2歳の娘は、毎日のように「ありのー、ままのー」と歌い、クリスマスプレゼントはエルサの髪飾りと言っている位なので、それは、それは大喜びです。ところが、あまりに気に入っているせいか、グーグルミニを離してくれません。結局、抱きかかえたまま寝てしまい、充電もセットアップもできないままで、正確には、まだ我が家にはAIは登場していません。

ところで、世の中ではブロックチェーンにも増して、AIがもてはやされています。チェス界では、人間がAIに勝てなくなって久しいですが、最近は将棋界でもAIがプロを打ち負かすようになってきました。そうした事が世間のAI万能主義を呼んでしまった様にも見られます。当然、マーケットでもAIを使って相場を予想するという動きが出てきます。最近でも為替の世界でAIを使って5分後や30分後の市場を予想するといった話が漏れ伝わって来ます。確かにAIは人間では到底思いつかないアノマリーや相関性やパターンなどを見出すのに秀でているといいますし、将棋のように為替も株も仮想通貨市場もAIによって克服されてしまうのでしょうか。

結論的には個人的にはネガティブです。主にコンピュータを用いて人間の裁量を介さず、一定のルールに従って売買する手法をシステムトレードと呼びます。遥か昔から人類はシステムトレードの夢を見て、ノーベル賞学者やロケット科学者など頭脳の粋を集めたLTCMは破綻しましたし、また高度の数学と金融工学はリーマンショックを惹き起こしました。相場には答えがあって、お金が儲かるシステムトレードが存在するというのは、錬金術を信じるロマンティシズムに似ていると思います。相場の必勝法を望むことは、単にお金が欲しいと言っているのに等しいわけです。

それでも、株や為替の世界ではHFT(高頻度取引)などが席巻しています。これらも当初はラストルック(顧客の注文を受け、カバー先のプライスを確認、業者に有利に動いていれば取引成立させ、逆なら不成立とする手法)やフロントランニング(顧客の注文が来たら一瞬前に自分たちの注文を入れる手法)に近い行為が一時は横行していた様です。そうした手法ならば確かに連戦連勝も可能ですが、今ではルールが整備され、利用者保護が図られています。逆にルールの整備が遅れている仮想通貨業界はどうかというと、こうしたHFTが成立するのは東証やEBSなどが高速取引に対応していることが前提となっているのですが、仮想通貨市場では交換所がそこまでのスピードについていけないのが実情ではないでしょうか。ただ、確かに最近、天気予報はよく当たる様になった気もしないではないですが、例えAIといえども5分後の未来がわからない様に、5分後の相場を当てることは容易ではないと思っています。

因みに、例の我が家にやってきたAIですが、パッケージについてきた絵本の他に10種類のアナとエルサのお話を収録しているそうなのですが、なんと、その絵本セットをクリスマスシーズンに別売りするそうです。おそらく、それもOKグーグルと言って買わせるつもりなのでしょうか。そう考えるとこのまま電源入れない方がいいかもしれません。

にく

前職は外資系金融機関外国為替営業。国内だけでなく海外を仕事(?)で飛び回る日々を送っていた。自らライオンと称しているが、他の動物に例えられることが多い。 好きなものは東南アジア諸国。趣味は早朝ゴルフ。特技はタイ語。

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