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2020.02.21【半減期折込み相場待ちのビットコイン、来週は上抜けできるか】

2020-02-21 15:33[ 松田康生

Weekly Report 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン イーサリアム リップル ビットコインキャッシュ ライトコイン



Review

10000ドルの攻防

昨日のBTC相場は軟調な展開。週初は10500ドル、115万円超えに失敗すると、今度は10000ドル割れとなった。月曜日にはCMEのBTC先物が大きく窓を開けてオープンすると、窓埋め期待で上昇を始めた。その後は10000ドル水準で跳ね返され、全人代の延期が嫌気されたのか104万円台まで値を下げたが、コロナウィルスの拡大が抑制されたとの報道があり106万円台に値を戻した。アップルの見通し悪化やFCoinの顧客資産が返却不能などもあり、軟調に推移していたが、105万円台でサポートすると200日と50日移動平均線のゴールデンクロスもあり10000ドル台を回復。Binanceで緊急メンテナンスがあり、流出懸念の不安感が広がったが、メンテナンスが無事終了するとCMEの先物で窓埋めに成功。しかし、ここがピークとなり値を崩すと、ロングの投げを巻き込み105万円まで値を下げ、その後は揉み合いの推移が続いている。

Outlook

半減期織込み相場は到来せず

来週のBTC相場は堅調な展開を予想する。先週は「半減期を織り込む相場が到来しそう」としたが、またもやフライングだった様だ。但し、先週申し上げた様に出来高の増加が相場を支えており、強気の見方は不変だ。確かに10500ドルを前に上値を重くしているが、「2月18日に50日と200日移動平均線がゴールデンクロス」、鋭く10000ドル台に切り返すなど相場の強さを見せていた。

窓埋めの反動≒ポジション調整


一方で、木曜日にCMEのBTC先物の窓を埋めて急落した。CMEのBTC先物は週末休場となるため、金曜日の引け値と月曜日の始値との間にギャップが生じる。年末にBTC市場では95%の確率でこれを埋めに来るというレポートが出て先々週の10000ドル割れの時に意識されたのだが、今回も先週の窓を埋めに来た。しかし、窓埋めが意識されすぎたせいか、やや強引に高値を付けに行った結果、その後のロングの投げを招いたと考えている。即ち、一時的なポジション調整で半減期を織込む相場はまだこれから到来すると考えている訳だ。他の市場を見てもドル円の110円、金の1600ドルとレジスタンスを上抜ける展開が続いており、BTCの10500ドルが抜けて10000ドルのストライクの重力圏を脱出する日は近いと考えている。

急騰後、急落か


一方で、高値圏での乱高下は天井が近いサインだ。今までは買い遅れが目立ったせいか、押し目はすぐ解消されたが、このところ相場が押してから高値を更新するのに時間がかかり始めた。また30000ドル目前の米株に関しても、上昇を支えていたFRBのベースマネー膨張にブレーキがかかっている。資金供給が滞っても、慣性が働くせいか株の上昇はしばらく続くが、急騰後の急落には注意をしておく必要がある。

予想レンジ:90万~160万円



Altcoin


今週のアルトコインは反落。モナコインなどBTCに先んじて値を崩す通貨も目立ち、またBSVやBCHなどはまだ判断するには時期尚早だが半減期の織込みを完了し反落期に移った可能性もある。上は日本仮想通貨交換業協会が公表している通貨別の出来高。11月と12月を見ると特徴的なのは出来高の減少だ。先週ご紹介した様に、グローバルでのBTCの出来高は昨年11月頃から下げ止まり、今年に入って顕著に増加傾向にあり、実際相場も上昇しているが、国内からはそうした熱気はあまり感じられないが、それが数字で裏付けられた格好だ。BTC相場のピークは6月末だったが、国内のフローのピークは7月で、秋以降の相場で傷ついたポジションが意外と影響している可能性もあり、要は国内勢はあまりこの上昇に乗れていない気がしている。実際、CNBCではBTCの話題が連日報じられているようだが、全国紙でBTC100万円乗せの記事を目にしたことは今年に入って記憶にない。こうした内外での温度差が顕著に表れているのがXRPだろう。12月の出来高は、BTCは1月を上回っているが、XRPは1月の1/4近くにまで低迷している。市場ではリップル社やジェフ・マケーレブ氏など大口の売り圧力を不振の理由とする傾向も見られるが、実際はXRPの一大サポーターである日本国内からの買いが細っていることがパフォーマンスの足かせなっている様子が見て取れる。1月以降、こうした数字に変化が見られるか引き続き注目したい。


ETH:今週のETH相場は軟調な展開。週初は30000円超えの水準で始まったETHだが、BTCに連れ安であっさりと30000円を割り、27000円付近まで下落した。その後はBTCの回復と共に上昇し始め、マイクロソフトがイーサリアムベースの商用ブロックチェーンをAzureに追加とのポジティブ材料もあってか、30000円台に回復。しかし、滞空時間は短く、再びBTCに連れ安で30000円を割っている。


XRP:今週のXRP相場は軟調な展開。先週末に米フォーブスがフィンテック企業の時価総額ランキングを発表し、リップル社が100億ドルで2位にランクインしたとの報道があったが、XRP相場の後押しとはならず、37円台をピークに週初から軟調に推移した。週後半にはBTCが持ち直す場面ではXRPも持ち直したが、勢い続かず、足元では30円付近まで下落している。


BCH:今週のBCH相場は軟調な展開。先週末、ノード運用のソフトウェアにマイニング報酬の5%を徴収する機能を組み込むと発表され、予定より徴収額が引き下げられたこともあってか、BCHは週初から軟調な推移となり、50000円を割り込んだ。一時41000円台まで値を下げた後、BTCやETHが持ち直す場面では、BCHも値を戻したが、再び下落に転じ、40000を割りそうな水準となっている。


LTC:今週のLTC相場は堅調な展開。先週末は9000円台に乗せていたLTCだったが、仮想通貨全体の弱さに連れられ、すぐに8000円台に戻し、週初には8000円も割る展開となった。LTC固有の材料が無い中、BTCに振らされる動きとなり、足元では7600-7700円での推移となっている。


fxcoin weekly report 2020.02.21.pdf

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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