2020.3.3【協調緩和姿勢で米株大反発、ビットコインも持ちこたえる】
2020-03-03 09:11[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 963,908 | 25,087 | 26.0 | 36,815 | 6,676 |
前日比 | +5.1% | +6.9% | +5.4% | +9.7% | +7.5% |
Review
協調緩和姿勢
昨日のBTC相場は大幅反発。先週末のFRBの緊急声明に続き日欧当局も金融緩和で市場を支える姿勢を示したことを好感、株式市場が大きく反発する中、BTCも500ドル程度の反発を見せた。先週は新型コロナが米国で感染拡大し始めたことを嫌気しNYダウが暴落、木曜日にラガルドECB総裁やエバンスシカゴ連銀総裁が金融緩和に消極的姿勢を見せると下落に拍車をかけていた。たまらず金曜日にFRBは緊急声明を出したが株式市場の反応はいまひとつでBTC相場も何とか下げ止まるに過ぎなかった。週明けの市場では107.01までの円高に91万円近辺まで値を下げたが、日銀の黒田総裁が潤沢な資金供給と市場の安定に努めるとし過去最大のETF購入を実施すると日本株が反発、更にルメール仏財相が電話G7開催を示唆、日米欧の協調緩和姿勢が伝わるとBTCは4日ぶりに200日移動平均線を回復、NYダウも史上最大反発を見せると9000ドル近辺まで値を戻している。
Outlook
何とか下げ止まったが
本日のBTC相場は底固い展開を予想。NYダウの歴史的暴落にサポートを次々に割っていたBTC相場だが、何とか最後のサポートラインで下げ止まった。きっかけはFRBの利下げ示唆で、今回の一連の動きはBTCは新型コロナに基本的にはリスク資産として株安で売りで反応するが、FRBが金融緩和に舵を切れば買いに転じるという弊社の見解を裏付けるものとなった。協調緩和姿勢を演出したことも良かったが、今回の暴落は80年以降の週足の下落幅で過去最大、下落率でも過去4番目でまだ予断は許さない。今晩のスーパーチューズデーの影響は限定的か。
FXcoin Daily Report 2020.3.3.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda