2020.3.30【動き始めたビットコイン、下抜け後の展開は?】
2020-03-30 09:22[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 645,527 | 13,591 | 17.7 | 22,239 | 4,025 |
前日比 | ▼12.6% | ▼9.1% | ▼4.9% | ▼9.7% | ▼6.8% |
Review
やはり動き始めたが
週末のBTC相場は大幅下落。パニック売りから一転、値を戻していたが、マイナーなどの戻り売りに上値を抑えられ、値を崩した格好。市場の落ち着きとともにBTCも順調に買い戻されていたが、今回の下落の半値戻しとなる7200ドルを前に上値を重くしていた。金曜日もG20首脳会談での5兆ドルの経済対策を好感しアジア株が大幅高で始まるとBTCも上値をトライしたが、6900ドル(75万円)近辺で跳ね返されるとじりじりと値を下げた。Deribitのカットオフで大量のオプション期日を迎え、またCMEの3月限も期日を迎え、相場の方向性に注目が集まったが、米経済対策が成立、米株がSell the Fact気味に反落すると持ちこたえられず反落、一旦は6000ドル水準で下げ止まっていたが、50日と100日の移動平均線がデッドクロス、また米国立感染症研究所から全米で死者20万人と予想されると、朝方6000ドルを割り込み、日本円で63万円台まで値を下げている。
Outlook
短期的には上値が重い
本日のBTC相場は底値を探る展開を予想する。先週膠着していたBTC相場だが、金曜日に「今日から動き始める」と申し上げたが、下抜けしてしまった。CoindeskなどではDigital Assets Data を引用しマイナーの戻り売り圧力を指摘していたが、半値戻しでマイナーの戻り売りに跳ね返された格好か。コロナの感染拡大と先行き景気への不透明感に加え今週は3月の重要経済指標が続き株式市場に動揺が走り易い。金融緩和と財政悪化で長期的にBTCにはポジティブだが、短期的にはこうした売りをこなす必要があろう。
FXcoin Daily Report 2020.3.30.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda