2020.4.6【動意薄のビットコイン、上値抜けには時間がかかると考える理由】
2020-04-06 09:13[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 735,120 | 15,563 | 19.4 | 25,060 | 4,386 |
先週金曜日対比 |
+0.4% | +1.2% | +1.0% | ▼0.9% | +1.6% |
Review
7000ドルが壁に
週末のBTC相場は底堅いが上値の重い展開。7000ドル(75-76万円)を3回トライするも上抜けできずにいるが、一方で72万円近辺では底堅い値動きを見せている。トランプ大統領による露サウジ原油減産合意は発言で金曜未明に7200ドル(77万円)を付けたBTC相場だが、ロシア報道官の否定発言もあり72万円近辺に値を下げていた。しかし日経平均が引けにかけ上昇、円安も手伝って76万円まで上昇。しかし7000ドルにワンタッチしてはね返されると、米雇用統計が非常に悪かった影響もあり反落。しかし72万円前後では底堅さをを見せ下げ止まる展開が続いた。週末には原油減産をめぐって週明けに会合が予定されたり、延期されたりと米露サウジ3国間で駆け引きが続く中、期待感でBTCが上昇する局面も見られたが、7000ドルの壁にはね返される展開が続いている。集団訴訟を得意とする弁護士事務所がBinanceやBitMEX相手に訴訟を始めたことも重しとなったか。
Outlook
明るい兆しも見え始めたが
本日のBTC相場は引き続き上値が重く下値も堅い展開を続けるか。金曜日に半値戻しとなる7200ドルにワンタッチしたBTC相場だが、週末は7000ドルが天井となった。マイナーの換金売りやオプションのストライクも影響しているか。需要減が見込まれる中、最大の消費国米国が輸入関税引き上げを辞さない姿勢を見せ、最終的に露サウジが合意するとの期待感も燻る。コロナに関しても米欧で死亡者の減少が報告されており明るい兆しも見えている。しかし先行きはまだ不透明で、BCHの半減期も控える中、BTC相場は様子見姿勢が続くか。
FXcoin Daily Report 2020.4.6.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda