2020.5.15【1万ドルが視野に入ったビットコイン、ここから注意すべきこと】
2020-05-15 08:43[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 1,035,605 | 21,774 | 21.9 | 25,917 | 4,722 |
前日比 | +4.0% | +2.6% | +1.1% | +1.6% | +2.0% |
Review
1万ドルが視野に入ってきた
昨日のBTC相場は堅調な展開。9000ドル(97万円)を上抜け100万円にワンタッチすると、今度はCMEの窓埋めと心理的に大きなレジスタンスとなる1万ドルトライを始めている。半減期を通過後も大きな混乱が見られないことから、ショートの巻き戻しが優勢となったBTC相場だが、4度目のトライで9000ドルを上抜けすると、朝方には100万円にワンタッチした。BTCのHash Rateは続落、ピークから4割減となり、またBCHやBSVに一部シフトが噂されたが、99万円台で下げ渋ると午後には100万円台を回復、じりじりと値を上げていった。Binanceで以前韓国でハックされたETHが凍結されたことや本邦の緊急事態宣言一部解除による解放感も若干は影響したか。週末に開けたCMEのBTC先物の窓埋めに終値ベースであと15ドル、1万ドルまであと40ドルのレベルで反落するも、再び上値を窺う展開が続いている。
Outlook
ここから注意すべきこと
本日のBTC相場は堅調な展開を予想する。昨日、「CMEの窓埋めと1万ドルトライが視野に入ってき」たかと申し上げたが、既にトライを始めている。地合いの良さが目立っている。弊社が繰り返し述べてきた、コロナ対策による資産インフレやマイナス金利からの逃避が徐々に意識され始めたことが背景にあると考える。3日ぶりの米株の反発も追い風だ。一方、ハッシュレートの低下は気になるが、それをも上昇材料と捉える楽観論も聞こえ始めた。今のところ少数派だが、過度な楽観こそピークの前兆なので注意を払う必要があろう。
FXcoin Daily Report 2020.5.15.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda