2020.5.29【1万ドル再チャレンジのビットコイン、相場の重石は取れたか?】

2020-05-29 16:31[ 松田康生

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Review

再び1万ドルトライ

今週のBTC相場は底堅いが上値も重いレンジ推移。高値圏でのもみ合い。100万円台定着に失敗、93万円まで値を下げるが、週後半持ち直し再び100万円トライ。結局、オプションのストライクの影響か9000ドル(97万円)を挟んでのもみ合いに終始した。香港版国家安全法導入見通しと報じられ人民元が年初来安値を付ける中、週末に2度100万円台を付けたBTC相場だが、ハッシュレート低下を嫌気してかじりじりと値を下げ、週明けにCMEのBTC先物の窓埋めに失敗すると93万円台に値を落とした。しかし、その水準で2度サポートされるとハッシュレートの回復や問題視されていた未承認取引や手数料の低下もあり値を戻し始めると、99万円台まで上昇した。CMEの窓埋め完了やGSがBTC投資を推奨しないとしたことあり一旦値を下げるも切り返すと、全人代での香港版国家安全法成立を受け米中対立激化を嫌気した逃避フローもあってか100万円台に乗せている。

Outlook

ハッシュレートの低迷

来週のBTC相場は堅調な展開を予想する。先週は「堅調な展開」を予想、サトシ問題や半減期後のハッシュレートの低迷と承認遅延・手数料高騰などのネガティブな材料にもかかわらず下げ渋れば、テザー問題やBinanceのハッキングといった悪材料を跳ね返して上昇した昨年5月の相場と類似性が高まるとした。そうした材料で週初こそ軟調に推移したが、下図で見るように週後半にかけてハッシュレートも回復、ブロック生成時間も正常化、またサトシ問題でもクレイグ氏による大量売却懸念は後退、更に木曜日に香港版国家安全法が成立、人民元安も進み、いよいよ「昨年5月に似た状況」になってきた。


相場の重石がとれる

市場は1万ドルを前に上値を重くしているが、9000ドルのストライクの一部が金曜日に期日を迎え、建玉を増やしているCMEのBTC先物5月限も最終取引日を迎える。更に6月5日頃と目される次回難易度調整でマイニングはほぼ正常化する公算が高い。週末には香港で大規模な抗議活動も予想され、米中対立も更に深刻化、人民元はほぼ昨年の安値水準まで達しており、ここを抜けると2008年来の元安水準となる。いよいよ1万ドル上抜けに向け環境は整ってきた。

機関投資家参入の第一波

上図はCMEのBTC先物のヘッジファンド等のポジション推移だ。両サイドともポジションが急増、全建玉も史上最高を記録している。この背景にルネッサンスに続きチューダーなど著名ヘッジファンドの参入が指摘される。Bitwageは401KにBTCを加え、キングダムトラストは米退職貯蓄制度にBTC等を追加した。個人中心のこの市場に法人が参入すれば大きく値を上げると言われてきたが、その第一波が始まっている可能性がある。

予想レンジ:90万~120万円

Altcoin


上記は先週金曜日22日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。先週に続き、ETHのパフォーマンスの良さとBTCの低迷が目立つ。先週、低パフォーマンスだったXRPは平均的な値動きだったが、相場の上昇時についていけないという最近の傾向もあり、週後半の反発局面でついていけていない。
先週はETHとXRPとのパフォーマンスの差としてBTCプラスワンとしての投資家の需要を挙げた。ルネッサンステクノロジーやチューダーの参入など機関投資家からの資金流入が始まりつつあることが、両社のパフォーマンスに差をつけた可能性がある。一方で、ETHのガス代が史上最高を付けている。ERC20トークンのアクティビティーが活発であることによるもので、その多くがテザーの発行増だ。同時に価格の低迷もありXRPはテザーに時価総額3位の座を譲り渡している。両者のパフォーマンスの違いがこういう場面にも表れている。
テザー社はERC20ベースのUSDTをバーンしていない理由として人気の高さを挙げている。こうしたこともあってか週後半の上昇ではひと際高パフォーマンスが目立っている。

ETH:今週のETH相場は堅調な展開。テザーの発行増もありガス代が高騰、更にテザー社からはERC20ベースは人気が高く、バーンはしていないといった話もありほかの通貨をアウトパフォーム、BTCが100万円台を維持できず暗号資産市場が全面安となる中、22000円近辺で下渋っていると、来年のDevcon がコロンビアに決まったと伝わると、祝賀ムードも加わってか、24000円にワンタッチしている。

XRP:今週のXRP相場はもみ合い推移。BinanceでのXRPオプション開始、本国送金の1割がODL利用、リップルネットクラウドという新サービスの公開と好材料が続いたが反応は鈍く、週後半の上昇局面ではついていけず、主要通貨の間で最弱なパフォーマンス、時価総額3位の地位をテザーに譲り渡している。

BCH:今週のBCH相場は堅調な展開。25000円を挟んでもみ合い推移を続けていたが週後半にかけて26000円台に迫る勢いとなっている。CointelegraphでBTCとのマイニングの互換性があるBCHの51%攻撃のリスクが指摘されていた。一方で、ロジャー・バー氏がBitcoin.orgの買収を検討、Bitmain社の新型マシンがデリバリーされBTCのハッシュレート低下に歯止めがかかるといった話題が続き、良くも悪くもそうした大口のサポーターに支えられたエコシステムである印象を与えた。

LTC:今週のLTC相場は引き続き目立った材料が無い中、もみ合い推移。しかし、昨年のピークの1/3程度に低下していたハッシュレートが今週だけで1.5倍以上に急上昇、久々の明るい話題となっている。


fxcoin weekly report 2020.5.29.pdf


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松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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