2020.6.4【米株3連騰も上値の重いビットコイン、上昇は終わっていない?】
2020-06-04 08:45[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 1,043,864 | 26,347 | 22.1 | 27,389 | 5,120 |
前日比 | +0.8% | +1.9% | +0.1% | +1.0% | +2.6% |
Review
急落後、小動き
昨日のBTC相場は小動きながら底堅い展開。前日に1万ドル突破と急落の乱高下により101万円まで下落したが、そこからじりじりと値を戻し105万円手前まで値を戻している。米中対立懸念やハッシュレートの切り返しもあり1万ドルを突破したBTC相場だが、注目された人民元は反騰、ハッシュレートもピークアウト、一時ほぼ解消していた未承認取引も増加を始めたこともあり上値を重くすると、BitMEXの無期限先物の暴落もあり101万円台まで値を下げていた。しかし、ハッシュレートも100EH/s前後で安定をし始め、また人民元も小安く推移したこともあり102万円台で底堅さを見せると、海外時間に入るとじりじりと値を上げていった。米株は3連騰、俄かにリスクオンが強まる中、BTCも104万円台まで値を戻す一方で、金価格は1700ドル割れ、人民元などエマージング通貨は値を戻し始め、資金逃避でBTC高というシナリオが崩れ始める中、上値も重い展開が続いている。
Outlook
難易度調整は今夜未明
本日のBTC相場は堅調な展開か。半減期後に1万ドルを前に上値を重くしていたBTC相場だが、6月に入り相場の重石が取れ始めようやく1万ドルに乗せていた。次のテーマと話題になった米中対立や人民元安も進まず、金価格も反落、マイナーの売りも噂され、同水準を維持できず急落、方向感を失いつつある。しかしブロックストリーム社のアダム・ハック氏が指摘するように、やはり買いの本命は財政支出拡大に対するインフレヘッジではないか。今夜未明に予定される難易度調整を経て、マイニング環境が改善すれば、上値トライに転じると考える。
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FXcoin Daily Report 2020.6.4.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda