2020.6.17【NYダウ続伸も、ビットコイン相場の上値を重くしているもの】
2020-06-17 08:36[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 1,019,141 | 25,209 | 20.4 | 25,405 | 4,699 |
前日比 | +0.2% | +1.2% | ▼1.5% | ▼0.3% | ▼0.6% |
Review
上昇するも上値は重い
昨日のBTC相場は反発後、もみ合い推移。95万円台から週末にレジスタンスとなっていた102万円付近まで回復、更に103万円台まで上昇したが、やや上値を押さえられている格好。週明けの米株先やアジア株の下落を嫌気して急落するも、700ドル安で始まったNYダウがプラス圏まで切り返したこともあり102万円手前まで反発したBTC相場だが、CMEのBTC先物の窓埋めを完了すると100万円台に値を戻していた。しかし日本株・中国株とも大きく値を上げてオープン、更にBloombergがトランプ政権が1兆ドルのインフラ整備を検討していると報じると103万円台まで上昇するもフォローが続かず。米小売売上高が前月比17.7%と伝わると再び上値をトライしたが、北京でコロナ警戒レベルが引上げられ小学校に閉鎖を要請、注目のパウエル議長証言も景気先行きに悲観的なものだったこともあり米株が下落するとBTCも上値を重くしている。
Outlook
上値を重くしているもの
本日のBTC相場は引き続き底値を固める展開か。昨日は株式市場が回復、BTC相場も順調に上抜けするかと思われたが、北京の警戒レベル引上げで水を差された格好。FRB議長の議会証言もリモートでは不規則発言は出にくいせいか先週のFOMC後の会見から目新しいものは見られなかった。むしろクラリダ副議長はデフレ懸念を強調、インフレヘッジシナリオが後退している可能性もある。しかし、トランプ政権は1兆ドルの追加財政支出を検討、流動性相場で米株も半値戻しをクリアした。FRBの意に反し資産インフレリスクは高まっていると考える。
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FXcoin Daily Report 2020.6.17.pdf
松田康生 (まつだやすお)
営業推進部 部長代理
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda