2020.6.19【手がかり難の中、来週のビットコイン相場は上値が重いか】

2020-06-19 19:58[ 松田康生

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Review

米株を見ながら一喜一憂

今週のBTC相場は上値の重い展開。95万円から103万円までの切り返しを見せるも、週末にかけてじりじりと上値を切り下げていった。先週木曜日にNY株が史上4番目の暴落を見せたことで株価を意識する展開が続いたBTC相場だが、週末に北京・東京でコロナ感染者増が伝えられ、週明けの米株先や日本株が下落して始まると95万円台まで急落した。しかし米株先が反発、前日比700ドル安で始まったNYダウが切り返すと、FRBの社債買入やトランプ政権の1兆ドルのインフラ計画報道もあり103万円台まで値を上げた。しかし北京市のコロナ警戒レベル引上げもあり上値をおさえられると、2018年以来となる15%の難易度上昇もあってかブロック生成が遅延気味となり、また慎重な景気の見通しを示したFRB議長の議会証言やテキサスやフロリダでのコロナ感染者増などもあり米株が続落すると、BTCも徐々に上値を重くしていった。

Outlook

短期的にベア転

来週のBTC相場は上値の重い展開を予想する。先週はNYダウが過去大きく下げた後のパターンから米株の切り返しを予想、BTCも堅調な展開を予想した。米株は北京での感染拡大を嫌気しつつも見事に切り返し、BTCも反発を見せた。しかし、103万円台でおさえられるなど上値の重い展開が続いている。上値を重くしている要因としてコロナ第2波への懸念やFOMCやFRB議長議会証言などの材料が決め手に欠いたことなども挙げられるが、出来高の減少も大きい。マイナーの売りが一定とすると出来高が大きいほどBTCは上昇しやすいし、また一時相場をけん引した機関投資家の参入が一服したこともあるかもしれない。更に、実需の少ないBTC市場は単純に言えば先に買った投資家が後から買いに来た投資家に売りつけることで成り立っているが、これだけ急激に出来高が減少すると、出来高が多かった時期のロングポジションの売りに新規の買いが支えきれないのかもしれない。

難易度大幅上方調整後のパフォーマンスは冴えず

また詳細は別稿を参照いただきたいが、半減期後の混乱を脱し切れていない可能性もある。先週、半減期後3回目の難易度調整で15%の上昇を見せたが、2015年以降、14%以上の難化を見せた難易度調整後の1週間のパフォーマンスは非常に悪い。1日後で全敗、2日後で2勝10敗、3日後と1週間後でも3勝9敗だ(勝ち:上昇、敗け:下落)。この間の2001日間で1085勝916敗だったことからすると偶然とは考え難い確率だ。

上値トライには時間がかかるか

機関投資家の参入や財政ファイナンスに対するインフレヘッジからBTC相場は過去最高値を目指していくというシナリオは変わらないが、FOMCやFRB議長議会証言を終え、相場はやや材料難の状況。半減期によるマイナーの売り圧力の後退が相場に影響してくるにはもう少し時間がかかると思われ、次の参加者増に繋がるイベントが到来するまでは上値の重い展開が続くか。

予想レンジ:80万~110万円

Altcoin



上記は先週金曜日12日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。今週は各通貨ほぼ2%程度の範囲内に収まっており通貨別の値動きに大差が見られない。BTCとETHがそれ以外を5-10%引き離していたここ数週間の値動きとは異なり、流動性の高いBTCやETHを好む機関投資家のフローが後退していることを示唆している可能性がある。

水曜日にはこのところ出遅れていたXRPが相場をけん引する場面があった。ジャンカルロ前CFTC会長のXRPは証券に該当しないとのコメントに反応したものだ。しかし20セント手前で跳ね返され失速、終わってみれば他通貨と代わり映えのないパフォーマンスに留まっている。サポートだった20セントがレジスタンスとなっている。

ETH:今週のETH相場は上値の重い展開。BTCや株価を見ながら一喜一憂する展開が続いた。ETHコミュニティを驚かせた先日の巨額手数料問題について週初からハッカーによる交換所などへの脅迫との見方が浮上、ブテリン氏も同調していたが、その後、送金元が判明、同時にハッカーが手数料を操作可能だという脆弱性が見つかる格好となった。またブテリン氏は当初の想定よりETHの発行額は少ないと反論してはいるが、発行上限があるBTCに対し上限のないETHをデジタルゴールドとしてインフレヘッジ資産と見なすことに疑問の声も上がった。このようにヘッドラインは多かった週ではあるが、買いとも売りとも判断のつかない材料が多く、上値の重い展開となったか。

XRP:今週のXRP相場は20円台でほぼ横ばい推移。週末にかけてはやや売り優勢となっている。Vogueなどを発行する世界最大級のCondeNast社がXRP対応のCoilを採用、Web上のマイクロペイメントにXRPが普及する可能性が開け、またCNBCがリップル社を破壊者(Disruptor)50社に選出、「送金に対する暗号資産(仮想通貨)業界の答え」とするなど、今週もポジティブなニュースが続いたXRPだが、元CFTC会長でクリプト・パパと呼ばれるジャンカルロ氏がXRPは証券ではないとコメントすると20セント近くまで急騰するも、同氏がリップル社の委託先である法律事務所に籍を置いていることもあり反落、その後はじりじりと値を下げている。

BCH:今週のBCH相場は上値の重い展開。中心人物クレイグ・ライト氏は信用できないとしてBCHから分離したBSVの取扱を廃止したBinanceのPoolがBSVの最大のマイナーになったことで取扱再開の布石との見方も浮上したが、BSVの反応は限定的でBCHへの影響も見られなかった。

 

LTC:今週のLTC相場は引き続き目立った材料が無い中、上値の重い展開。チャーリー・リー氏が匿名機能を解説、ライトニングやアトミックスワップとともにBTCとの差別化を図ろうとする姿が伺えた。



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松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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