2020.6.23【反発したビットコイン、まだ1万ドル上抜けは時期尚早か?】
2020-06-23 08:36[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 1,030,355 | 25,900 | 20.2 | 25,723 | 4,728 |
前日比 | +3.3% | +5.5% | +1.3% | +3.6% | +2.5% |
Review
9800ドル近くまで上昇
昨日のBTC相場は堅調な展開。週末の99-101万円の狭いレンジを上抜け、104万円台、9800ドル近くまで上昇、再び1万ドルを伺える水準まで値を戻している。北京やカリフォルニアでのコロナ感染拡大もあり月曜日の株先が小安く始まる中、100万円を割り込んでいたBTC相場だが、金価格が1750ドルを上抜け高値をトライ、アジア株も切り返す中、99万円で下げ止まった。すると分散型金融プラットフォームCompound上でBATなどERC20トークンの需要が上昇、またアドレス数が過去最高に達したと伝えられたETHが上昇、相場全体をけん引した。後場に入り株式市場が反落すると上値を重くしたが、Bitmain社の内紛でZan氏が対立するウー氏らの株式購入を提案、BCHが強含み、また米株も小高く始まると、値を上げ始め、Coindeskが消息筋の話として電子決済大手Paypalが暗号資産売買を開始するとのスクープに軽いショートカバーを引き起こしている。
Outlook
1万ドルはまだ遠いか
本日のBTC相場は上値の重い展開が続くか。昨日は地合いが芳しくないと申し上げたが、意外にも相場は上昇した。その根拠の一つが出来高の低迷で、CoinMarketCapによれば、昨日は何とか200億ドルを回復した模様だが、1万ドルをトライするにはまだ勢いが足りないと考える。動意が出るのは早くてもCME先物とDeribitのオプション期日とが重なる金曜日以降か。Paypalは久々のいいニュースだったが、上抜けには、例えばクレイトンSEC委員長の後任人事などのもう一つ大きな材料が必要か。
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FXcoin Daily Report 2020.6.23.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda