2020.7.3【上がっても下がってもいないビットコイン、来週はどうなる?】

2020-07-03 21:06[ 松田康生

Weekly Report 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン リップル ビットコインキャッシュ イーサリアム ライトコイン



Review

戻りは100万円まで

今週のBTC相場は上値の重い展開。98万円から100万円、95万円から96万円へと上値、下値とも切り上げ、一応上値を伺う動きを見せているが、その動きは遅々として、上値の重さを印象付けている。ヒューストンでの緊急事態宣言などコロナ第2波への懸念から米株が下落、95万円台まで下落していたBTC相場だが、前月比44%増となった米中古住宅販売を皮切りに、消費者信頼感指数、ISMと景気の急回復を示す指標が続き、更にファイザーらのワクチン開発が進展したとの報もあり木曜日には100万円にワンタッチした。しかし良好な米雇用統計を受け再び上値を伺うもフロリダでの感染者が過去最高を記録する中、コロナ第2波懸念で米株は反落するとBTCも下落、96万円台、9000ドルを割り込んだ水準で下げ止まっている。国内では日銀がCBDCの実証実験に前向きな姿勢を見せ注目されたが、BTC相場に与える影響は限定的だった。

Outlook

出来高低迷続く

来週のBTC相場は底堅い展開を予想する。先週は出来高の不振が続くも、流動性相場や期初の株買いなどから「そろそろ相場が底打ちしても不思議はない」として「底堅い展開」を予想した。果たして底打ちしたのか、まだ下値があるのかはまだ判断はつかないし、上値の重さが目立ったが、一応、底堅い推移でもあった。ただ「来週出てくるかは不明」とした「1万ドル抜けに必要な出来高が急増につながる材料」は出てこなかった。下はBTC出来高の7日移動平均と相場の推移。足元では年初来最低を更新、出来高の低迷に歯止めがかかっていない。マイナーの売りを受け止める出来高水準自体も重要だが、出来高の相場の増減も重要だ。BTC市場を先に買った人が後から来る人に売る市場と単純化すれば、出来高が細っていけば売りの方が多くなりがちだ。

サプライズな経済指標が続く

実は今週、材料がなかったわけではない。中古車住宅販売の44%増に始まり、消費者信頼感指数も大幅上昇、ISMに至っては1980年以来の大幅上昇で好不況の分かれ目となる50を上回った。非農業部門雇用者数も480万人増加した。これを好感してコロナ後の高値更新となるかと思われたNYダウの戻りも鈍かった。上値を重くした原因の一つはコロナ第2波懸念だった。

米コロナ感染者増の内訳

上は全米の新規感染者と直近の上位10州を内訳として示したもの。確かに感染者数は一時のピークを超え5万人に達しているが、増えているのはカリフォルニア、テキサス、フロリダなどサンベルト地区に集中しており、それらの州は第2波というより遅れて第1波が来た格好。まさにクドローNEC議長の言う一部地区の閉鎖はあるが全米での経済再閉鎖はないといった状況。警戒は必要だが、市場はやや過剰に反応していると考える。

予想レンジ 90万~120万円

Altcoin



上記は先週金曜日26日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。今週は引き続きETHとBTCのパフォーマンスが良いが、各通貨それほど大きな差が見られない。以前のトピックで紹介したように、この両者だけ強くなるのは機関投資家のフローによる可能性が強く、今週で言えば、全くないとは言わないが、あまりフローがなかったといったところか。

一方で、先週から今週にかけてETHとBTCに共通していたのがグレイスケールのETHトラストとBTCトラストの価格低下だ。ETHに関しては現物のロックアップ期間が完了したことによる裁定取引とされたが、BTCの場合、過去に現物価格とBTCトラスト価格にゆがみが生じたケースの多くで、その後、現物価格が急騰している。ただ、2018年は逆にトラスト価格が現物価格の下落に先行したケースもあり確実なことは言えないか。詳しくは追って別稿でご紹介したい。

ETH:今週のETH相場は引き続き底堅い展開。BTCの下落などもあり23000円台へ下落するもグレイスケールのETHトラスト価格が下げ止まると、順調に値を戻し始めた。更にETH2.0に向けた最後のテストネットAltonaがローンチ、ここで問題がなければ11月のETH2.0本番移行が見えてきたということもあり値を戻し、創始者Vブテリン氏のETHのスケーラビリティはすぐには問題にならないといった発言も好感されたか、週末の下げをほぼ全戻しした。しかし、6月を通して強いレジスタンスとなっていた250ドルをトライするほどの勢いはなく、ほぼ横ばい圏での推移となっている。

XRP:今週のXRP相場は上値の重い展開。SBIの日本初の暗号資産ファンドの説明のイラストでXRPの割合が半分になっていたことが話題となったが価格に対する影響は限定的。週末の下落後の反発も弱く、SBIが世界最大のXRPマーケットメーカーB2C2に出資したことにも反応せず。モルガンクリークデジタルの創始者ポンプリアーノ氏はリップル社が成功したとしてもXRPが成功するとは限らないとコメントした。同社のファンドはXRPに組み込まれておらず、ポジショントーク的な側面もあるが、決済面で他のトークンに圧倒的な差をつけながら、価格面ではさえない値動きを見せている現状を表している。本件に関しては別稿で詳しくお伝えしたい。

BCH:今週のBCH相場は上値の重い展開。Bitmain社の内紛が影響したか。但し、新機種の大口受注の発想予定が報じられ、最悪期は過ぎたとの見方も浮上している。

 

LTC:今週のLTC相場は引き続き目立った材料が無い中、上値の重い展開。匿名機能実装で6月の進捗と9月のテストネットローンチが報告された。一部でアドレスの増加も報告されたが、価格への影響は限定的か。



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松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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