2020.7.10【リップル(XRP)の反発は本物か、見極めのポイントは?】

2020-07-10 20:36[ 松田康生

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Review

100万円台に乗せたが

今週のBTC相場は底堅い展開。96万円で底値を打つと100万円台にワンタッチ、しばらくもみ合った後、「101万円台まで値を伸ばしたが、98万円台まで反落、いわゆる上に行って来いの展開となった。週末にWHOが1日あたりのコロナ感染者数が過去最高の21万人に達したとするなどコロナ関連のヘッドラインによる株安を警戒し96万円まで下落したBTC相場だが、週明け の上海株が大きく上昇、またXRPが20円台を回復、BSVは25%上昇するなどアルトコインが上昇するとBTCもつれ高となり、カルダノなどの中堅アルトが上昇するとBTCも100万円台にワンタッチした。更にXRPが20セント台に乗せ、金が1800ドルに乗せると101万円台まで上昇した。しかしアルトコインの上昇が一服したこともあり上値を重くすると、全米の新規感染者が過去最高の6万人に乗せたこともあり米株が下落、金も1800ドルを割ると98万円台に値を下げている。

Outlook

全米の新規感染者が6万人台へ

来週のBTC相場は堅調な展開を予想する。先週は「サプライズな経済指標」が続いたが、米コロナ資金感染者数増が上値を抑えた格好とし、実はその増加はカリフォルニア、テキサス、フロリダなどサンベルト地区に集中しており「警戒は必要だが、市場はやや過剰に反応している」とし底堅い展開を予想した。実際、米連休明けの全米の新規感染者数は4万人近辺まで減少して見せ、株式市場も騰勢を強めたが、週後半には6万人を超え暗雲が立ち込めている。

アルトコインの出来高が反発

そうした中、暗号資産相場をけん引したのがアルトコインだった。詳細はアルトコイン欄に譲るが、そうした動きは出来高にも表れている。上は2,019年の平均出来高を1とした主要5通貨の出来高推移だ。各通貨ともBTCの半減期前後で1万ドルをトライしていた4月末から5月上旬にピークを打ちじりじりと低下、足元では昨年平均を下回っていたが、今週反発したXRPを中心に若干増加に転じている。こうした動きが持続し、アルトコインの物色がBTCにも波及することが期待される。

ハイテク株と金価格の同時高

上はハイテク銘柄が多いとされる米Nasdaq総合指数と金価格の推移だ。コロナ後の下落を全戻ししていた両者だが、その後、やや伸び悩んでいたが、今週に入って再び高値更新が続いている。直感的には逆相関することが多いはずのハイテク株と金価格が同時に高値更新を続けるのは、金融相場だからだ。史上最大の金融緩和による金融相場とコロナ第2波懸念とが綱引きを続けていたが、今週に入って金融相場に軍配が上がった印象を受ける。BTCにも波及する可能性があると考える。

予想レンジ 90万~120万円


Altcoin



上記は先週金曜日3日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。今週はアルトコイン主導の相場回復を見せており、BTCが劣後している。月曜日にはXRPとBSVが上昇、BCHもBSVに連れ高となった。火曜日は上記にないがADAやLINKなど中堅どころが大きく値を上げ、水曜日には再びXRPやLTCなどメジャーな通貨が相場をけん引するなど、アルトコイン内で循環物色が順回転し始めた。

ADAは6月末にShelleyへのアップグレードを終え、コインベースでの取扱開始のうわさなど、中国国営のブロックチェーン・サービス・ネットワーク(BSN)に採用されたChainlink(LINK)など上昇した通貨の中には、それぞれ特有の材料があるケースも多いが、暗号資産市場全体の地合いが悪ければ、そうした材料もスルーされがちだ。市場の回復を示している動きと言えよう。

こうした中、XRPの戻りが目立っている。好材料に恵まれながらさえない値動きを見える展開が続いていた割に、皮肉にも特段目立った材料もない中、大きく反発してみせた。これで、5月に割り込んだXRPBTCの重要なサポート0.00023近辺まで値を戻してきた。ここから更に上伸できるかが、今後の動向を左右する。

ETH:今週のETH相場は堅調な推移。創始者Vブテリン氏がETH2.0の遅れに関して時間を読み違えた後悔の念を表した市場に与える影響は限定的、それ以外に目立った材料もない中、アルトコイン主導の上昇に連れ高となる展開。VISAがXRP、R3、ETHの技術者を募集しているという報にXRPなどもやや反応を見せていたが、同社はETHと関係の深いハイパーレッジャーを採用しており、また同社が特許申請したデジタル法定通貨の申請書類にもETHという言葉が頻出、本来であればETH買い材料であっても不思議ではなかったが、ETH自体の反応は限定的だった。

XRP:今週のXRP相場は堅調な展開。XRPでも決済可能なTravera.comがエクスペディアと提携、同社の提供する70万軒のホテルの予約がXRPで可能となり、またVISAのブロックチェーン人材募集でXRP経験者が求められたことなどもあり19円近辺から上昇、20円台を回復していたが、木曜日には更に上昇20セントを抜け、一時21セントまで上昇するも反落している。これまで好材料が続くも冴えない展開が続いたXRPだが、皮肉にもあまり目立った材料がない週に反発を見せた。テクニカル的には7月に入ってデッドクロスしていた50日と100日移動平均線を抜けて上昇を加速、21セント近辺の200日移動平均線と、XRP/BTCの0.000023のレジスタンスに跳ね返された格好。この上昇が単なるポジション調整か本格的な反発の始まりかは、この21セントレベルをクリアに抜けられるかにかかっている。

BCH:今週のBCH相場は堅調な展開。BSVが25%の上昇を見せる中、BCHも1割強の上昇を見せている。マネックス証券でBCHのCFD提供が開始されている。

LTC:今週のLTC相場は堅調な展開。カルダノの上昇により時価総額で逆転を許したが、同通貨の創始者から連携を示唆されたこともあり主要通貨の中では堅調に推移した。



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松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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