2020.7.17【循環物色が続く金融相場、ビットコインの順番はまだか】

2020-07-17 21:02[ 松田康生

Weekly Report 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン ビットコインキャッシュ イーサリアム リップル ライトコイン


Review

どちらかと言えば上値が重い

今週のBTC相場は底上値の重い展開。98万円-100万円の狭いレンジでの推移が続いたが、100万円を付けて上抜けするかと思いきや反落、今度は98万円を割り込むも値を戻し、方向感のない取引が続いている。コロナ関連のヘッドラインを嫌気し98万円近辺で始まったBTC相場だが、米株先が切り返すと値を上げ始め、Nasdaqが3日連続の史上最高値を付けると100万円トライに成功した。しかしコロナ感染者増でカリフォルニア州が店内飲食を禁じると株が反落、BTCも98万円台まで値を下げた。しかし、急騰を続けるChainlinkが再び上昇に転じると反発したが、今度は100万円トライに失敗するとじりじりと値を下げる展開。Twitterでの大規模アカウント乗っ取りでBTC詐欺メッセージが出回ったことも嫌気され98万円を割り込んだが、9000ドル手前でサポートされると98万円近辺に値を戻している。

Outlook

全米の新規感染者が6万人台へ

来週のBTC相場は堅調な展開を予想する。先週は「ハイテク株と金価格が同時に高値更新を続ける」「史上最大の金融緩和による金融相場」と「コロナ第2波懸念」との綱引きに金融相場に軍配が上がったとして堅調な展開を予想した。コロナに関しては米国の南部西部では新規感染者数が増加、カリフォルニア州で店内飲食が禁止されたが、NY州や欧州など先進各国の多くでは落ち着いており、またワクチン開発の進展も見られている。そうした中、Nasdaqと金を押し上げた緩和マネーは上海株に続き、テスラ株を急騰させた。暗号資産市場では中国国営ブロックチェーンサービスネットワークに採用されたChainlink(LINK)が急上昇、時価総額でLTCを抜いた。

テスラ株とLINKが物色される

こうした買いが集中するアセットはそれぞれ買われる事情はあるのだが、その経路は恐ろしく似ている。すなわち今回の金融相場はコロナ後の世界で上昇する銘柄を物色する展開を見せており、同じ時期に注目を集めたアセットが似たような値動きを見せるケースが増えているのかもしれない。そうでもないと、このテスラ株とLINKの相似性は説明がつかない気がする。残念ながらBTCにはまだ順番が回ってきていない状況か。

FRBは切り札を温存

そうした相場を演出しているのはFRBを中心とした金融緩和だ。ただ、足元では6月の経済指標が急回復を示したこともあり、増加ペースが鈍っている。正確には微妙に下げており、こうした動きがBTC市場を含め、もう一つ伸び切れていない一因か。しかし別稿で述べた様に今回はレの字回復で経済活動は元の水準と程遠い水準にとどまる公算が高い。ハト派のブレイナード理事は景気回復が遅くなると警告、更なる措置を求めている。FRBは次のアクションに力を温存している状況とも思われ、再び緩和拡大となれば市場はもう一段の上昇を示そう。

予想レンジ 90万~120万円

Altcoin



上記は先週金曜日10日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。先週のアルトコイン主導の上昇の反動か、先週好調だったXRPやLTCの下げが比較的大きく、出遅れていたBTCやETHの下げが比較的軽微だったが、総じてパフォーマンスに大きな差はない。というのは、今週はChainlink(LINK)など中堅どころの上昇が目立っていて、時価総額で逆転されたLTCや追いかけられているBCHなどのパフォーマンスが悪かった他、特に特徴のある動きが見られなかったからなのかもしれない。

ETH:今週のETH相場は上値の重い展開。開発者コミュニティでETH2.0が来年に延びる可能性が指摘され創始者Vブテリン氏が異論を唱える中、上値の重い展開が続いた。それでも25000円台後半での取引が続いたが、週後半にアルトコインが崩れる中、一時25000円を割り込んだ。週を通して話題になったのがERC20トークンの人気だ。先月のBAT取引増は分散型金融Compoundでの高金利が原因とのレポートに始まり、中国の国営ブロックチェーンネットワークサービスで利用されるChainlink(LINK)が急騰、コンセンシスは分散型金融が大きく成長したとレポートした。いずれもETHなくしては成り立たない動きで、ETHは下がりにくい展開が続いている。

XRP:今週のXRP相場は上値の重い展開。先週の上昇の反落、20セントを割り込んでいるが、日本円での20円台はキープしている。今週はそれほど目立った材料はなかったが、先週の上昇で分析サイトのBitInfoChartsによればXRP関連ツィートが過去最高を記録、一時BTCやETHを超えるなど人気の健在ぶりを示していた。共同創業者クリス・ラーセン氏がサンフランシスコ市へ防犯カメラを寄付したとのニュースだが、NYタイムスに掲載された点が注目される。今のところ、XRPはビジネス界に認められた数少ないユーティリティ・トークンと言えよう。そうした中、17.2セントから21.2セントまで上昇した相場は半値押しの19.2セントを割り込んだ水準から反発を見せている。ここで踏みとどまれるか、そして21セント近辺の200日線とその上のXRPBTCの0.000023のレジスタンスを上抜けられるかが焦点となっている。

BCH:今週のBCH相場は軟調な展開。BSVが25%上昇、BCHも1割強の上昇を見せた前週の反動が出た形。調査会社メッサーリはBTCからフォークしたコインの中で、2020年のパフォーマンスはこれまでのところBCHが最も低いとレポートしている。

 

LTC:今週のLTC相場は上値の重い展開。カルダノに続きLINKにも時価総額で抜かれ、9位に転落した。グレイスケールはデジタル・ラージ・キャップという時価総額が大きい通貨で構成するファンドにおける、BTCとETHの比率を高め、XRP・BCH・LTCの比率を下げたとレポートした。



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松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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