年間予想見直し~ビットコインは年末220万円で据え置き、XRPは60円に引き下げ

2020-07-30 20:04[ 松田康生

トピック 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン ビットコインキャッシュ リップル イーサリアム ライトコイン



昨年末のYearly Reportでお伝えしている弊社の年間見通しを上記の通り修正する。変更はXRPのみ年末予想を80円から60円に引き下げる。

BTC

2020年6月時点の予想に関してBTCはほぼピタリ。半減期前にピークを迎え、そこから反落するというシナリオもその通りの展開。しかしピークもボトムも想定より低かった。理由はコロナショック。この状況は予想できなかったが、景気対策からの逃避フローで相場が回復するというシナリオも大枠を外していない。ここからは史上最大の財政支出と金融緩和で史上最大の流動性相場が到来、更に半減期後のマイナーの売り圧力後退もあり年末には史上最高値をトライしているという予想も不変。

年末見通し時コメント 実際の展開
2020年は3月に1回目のピーク。昨年6月の高値は更新するが、史上最高値までは達せず。 2月に1回目のピーク迎えるが115万円まで、昨年6月の高値トライする前にコロナショックで失速。
5月に予定される半減期を前にピークから4割程度の失速。 コロナショックで3月に急落、ピークから6割の失速。
時間の経過と共に景気の先行きが不透明に。大統領選を控える米国はカンフル剤で何とか乗り切ろうとする。 コロナショックで不況入り。史上最大の財政支出と金融緩和で史上最大の金融相場を迎えつつある。
そうした中、年末にかけて史上最高値をトライ。 そうした中、年末にかけて史上最高値をトライ(不変)。


Altcoin

ETHとLTCはほぼ想定内。アルトコインに淘汰の時代が到来し、有用性の高いETHが値を上げ、小口決済利用など実用可能性が後退しているLTCが値を下げるという想定通りの展開。

XRPとBCHは予想と実績が大きく乖離している。BCHは決済利用も進まず、サポーターであるBitmain社内での内紛が激化、対BTCで値を下げているが、半減期前の上昇が大きかった影響か、想定ほど値を下げていない。今後は対BTCでは値を下げるが、年末にかけてBTCが史上最高値を目指して上昇する結果、対円では上昇するという予想は不変だ。

最も予想から乖離したXRPだが、ODLの利用が進み、送金面での優位性は揺るがないというシナリオから、対BTCで0.00003から0.00004に値を上げるという想定が実際には0.000019と下がってしまっていることが乖離の主因。ただ、この間、機関投資家の参入が続き流動性の高いBTCが選好されたという背景やBCHやLTCとの比較でみればXRPが特段売られたというよりは、好材料が続いた割にXRPが上がり切れなかったというべきか。リップル ウィークリー レポート「本当に、リップル社の成功はXRPの成功と一致しないのか?」で述べた様に弊社では「デジタルゴールドであるBTC以外のアルトコインの価値の源泉」は「実社会での有用性にある」と考えており、それ故、「ビジネス界で最も成功しているXRPの価値が下がる相場」は続かないと予想している。但し、現時点ででの発射台が低くなったこと、XRPBTCのレジスタンス0.000023超えには手こずりそうであることから、年末見通しを20円引き下げた。

年末見通し時コメント 実際の展開
アルトコインは淘汰の時代。有用性が確保されているETHは安泰か。むしろスケーラビリティー解決のためにETH2.0の成否が命運を分けるイメージ。STOも徐々に拡大するか。 ETHはDefiやステーブルコインでさらに需要逼迫。遅れてはいるがETH2.0開始の目途が立ち始める。
送金のトークン化の方向性がより明確に。ライバルは多いが普及段階にあるODLの優位性は揺るがず。 ODLは拡大、送金トークンとしては独壇場。但し、リブラに代わりCBDCがライバル視される。
BCHの決済利用の可能性は後退するが、サポーターであるBitmainとウー・ジハン氏復権はプラス。 決済利用は進まず、サポーターであるBitmain社で内紛激化、ウー・ジハン氏失脚。
半減期を終えたLTCには積極的な材料が見当たらない。現実的な居場所を見つける必要があろう。 殆ど材料はない中、MimbleWimbleに活路を見出そうとしている。

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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