2020.7.31【年初来高値更新のビットコイン、まだ上があると考える理由】

2020-07-31 21:33[ 松田康生

Weekly Report 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン ビットコインキャッシュ イーサリアム ライトコイン リップル


Review

年初来高値を更新

今週のBTC相場は大きく上昇。1万ドル突破に成功すると年初来高値だった10500ドル(111万円)も上抜け、120万円手前まで上昇。その後も高値圏で底堅く推移している。ETHの年初来高値更新もあり1万ドル突破に成功していたBTCだが年初来高値を前に上げ渋っていた。そうした中、金価格が史上最高値を更新すると大口のテザー発行を機に10500ドルをブレーク、米共和党が1兆ドルの追加経済政策を打ち出し、また金が高値更新を続ける中、BTCも119万円まで上昇した。しかし金が2000ドルへあと一歩で反落、達成感が出ていたBTCも反落、111万円までの下落を見せるも、それまでレジスタンスだった10500ドルがサポートとなり反発。今度は出遅れていたBCH・LTC・XRPなどが順番に上昇、金価格も再び1980ドルまで上昇すると、BTCも再び119万円台まで上昇したが、金が反落すると、BTCも連れ安。高値圏での一進一退を続けている。

Outlook

金との相関を増す

今週のBTC相場は堅調な展開を予想する。前回は「反対に動き始めた株と金、どちらにBTCはついて行くのか」として、相関係数の逆転を「市場がインフレヘッジを気にし始めている証左」と喝破し、金との相関で「堅調な展開」を予想した。金はその後も上昇、BTCの年初来高値更新を演出、日経新聞は法定通貨への不信背景に金・BTCに資金流入していると報じた。FOMCで緩和政策継続が決まり金先物が再び1980ドルを付けると、BTCも再び119万円台までの上昇を見せるなど、金との相関を強くした。思った以上に想定通りの展開だった。

米国でインフレヘッジ始まる

元GSのノボグラッツ氏は金融緩和の継続で金もBTCも上昇、年末2万ドルに達するとした。Forbesは全米の成人人口の15%が暗号資産を保有し、そのうち半数の2400万人が今年前半に新規参入したと紹介した。マーケットの魔術師、ポール・チューダー・ジョーンズは、自分はBTCファンではないが、コロナ対策による巨額の財政出動と中銀による債券買い入れの意味を考慮すると、BTC購入を検討せざるを得なくなったとしたが、そうしたインフレヘッジのBTC買いがすでにアメリカで始まっていたことを示しているのではないか。

中国からの逃避フローが加わるか

もうひとつ、この相場上昇を演出したとされるのが米中対立の激化だ。米中対立は株安要因でもあり必ずしもBTCにポジティブでない。しかし昨年の5月や8月など現政権に不安が走ると人民元安とBTCへの逃避買いが出る。中国の富裕層の多くは政権とつながりがあるからだ。今回は人民元安は観測されず、資本逃避シナリオは思い過ごしかと思いきや、中国の国営銀行が金口座開設を停止、当局が資本逃避に神経を尖らせている様を露呈した。習主席が唯一恐れる北戴河会議を控え、中国からの買いフローはまだこれからかもしれない。

予想レンジ 110万~150万円

Altcoin



上記は先週金曜日25日を1として、主要5通貨のその後の推移を示したもの。ETHやBTCの好パフォーマンスが印象に残るが、両通貨は下から1番と2番だ。逆に上から1番手にLTC、2番手にBCHとで、これまた今週上昇し、テザーから時価総額3番手の地位を奪い返したXRPが3番手だ。これはどういうことだろうか。

1つには先週、GrayscaleがBCHとLTCのファンドの株式を公開、OTCで取引可能となったこと。同社の発表によれば7月17日から28日の11日間にBCHファンドは6百万ドルから12.8百万ドルへ、LTCファンドは2.1百万ドルから8.9百万ドルに残高を増やしている。

もう1つはBTCと主要アルトコインとの物色買いの好循環が続いていることだ。上図を見るとETHがまず上昇して、それからBTC、次にLTCとBCHが上昇し、XRPに続いているそして足元では再びLTCとETHが上昇を始めた、いわば2周目だ。この動きがどこまで続くのかは不明だが、相当良い地合いが続いていることは間違いないだろう。

ETH:今週のETH相場は堅調な展開。ETH2.0の日付が11月4日に定められたこともあり先週大きく上昇、暗号資産市場の上昇を先導したETHだったが、今週もその流れを引き継ぎ30000円から34000円台まで値を上げた。8月4日にローンチされるETH2.0の最終テストネットローンチに向け、テストネットでのステーキング用の公式ポータルが公表されただけで好感され、7月30日のETH誕生5周年前にもう一段の上昇を見せ、循環物色の2周目入りを示唆するとともに、お祭りのような盛り上がりを見せている。

XRP:今週のXRP相場は堅調な展開。22円近辺で始まったXRPだが、XRPのP2P決済プラットフォーム「Payburner」の発表もあり23円台に乗せると、10月のSwellに向けたイベント「Swell Regionals」の北米が開催されるのを前に25円台まで上昇、更に2月の高値と3月の安値の半値戻しの水準である25円台を上抜け26円近辺での取引となっている。リップル社のCTOデビッド氏はETHは大成功しているが、XRPレッジャーはスマートコントラクトを実装しなくてよかったとコメントした。即ち、スマートコントラクトを諦めることで高速の送金に特化したトークンになることができたという趣旨だ。この結果、ETHやUSDTと共に実社会で本当に必要とされるトークンとして生き残りに成功している。

BCH:今週のBCH相場は堅調な展開。サポーターであるBitmain社では経営に返り咲き、一時は追放したウー・ジハン氏らに和解案を示していたミクリー氏らがマイニングマシン1万台が行方不明になったと言い始め、内紛が続いていることを印象付けた。相場の方はそうしたネガティブな材料にも関わらず物色買いで堅調に推移している。

LTC:今週のLTC相場は上昇。グレイスケールのファンドの残高は4倍以上となったが、増加額を見れば市場に与える影響は限定的だった。しかし物色買いや、一時指摘されていたBTCに先行して動くといった見方もささやかれ、堅調に推移している。



fxcoin weekly report 2020.7.31.pdf

口座開設はこちら






松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

アーカイブ

金融庁のホームページには以下の留意事項が掲載されています。
暗号資産交換業者登録一覧 
https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf

  • 本一覧に記載した暗号資産は、取り扱う暗号資産交換業者に説明を求め、資金決済法上の定義を満たしていることが確認されたものにすぎません。
  • 本一覧に記載した暗号資産は、金融庁・財務局がその価値を保証したり、推奨するものではありません。暗号資産は、必ずしも裏付けとなる資産があるわけではなく、財産的価値を有すると認められた電子データに過ぎないことにご留意ください。
  • 暗号資産の取引を行う際には、以下の注意点にご留意ください。

暗号資産を利用する際の注意点
https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/04.pdf

  • 暗号資産は、日本円やドルなどのように国がその価値を保証している「法定通貨」ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。
  • 暗号資産は、価格が変動することがあります。暗号資産の価格が急落し、損をする可能性があります。
  • 暗号資産交換業者(※)は金融庁・財務局への登録が必要です。利用する際は登録を受けた事業者か金融庁・財務局のホームページで確認してください。
    (※)暗号資産と法定通貨の交換や、暗号資産同士の交換を行うサービスを提供する事業者、暗号資産の管理を行う事業者など
  • 暗号資産の取引を行う場合、事業者が金融庁・財務局から行政処分を受けているか(※)を含め、取引内容やリスク(価格変動リスク、サイバーセキュリティリスク等)について、利用しようとする事業者から説明を受け、十分に理解するようにしてください。
    (※)金融庁・財務局が行った行政処分については、こちらをご覧ください。 https://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency02/index.html
  • 暗号資産交換業者の提供するウォレットで暗号資産を管理する際に、パスワードを設定する場合には、IDと同じものや利用者の名前、電話番号、生年月日等の推測が容易なものを避けるほか、他のウェブサイトと同じID・パスワードの組合せを使用しないなどの対策を講じる必要があります。管理する暗号資産が盗まれるおそれがあります。
  • 暗号資産や詐欺的なコインに関する相談が増えています。暗号資産の持つ話題性を利用したり、暗号資産交換業に関する制度改正に便乗したりする詐欺や悪質商法にご注意ください。

取引にあたっての注意事項

  • 取引にあたり手数料が発生することがあります。手数料の詳細については、こちらをご確認ください。
  • 取引ではスプレッドが発生します。スプレッドとは売値(BID)と買値(ASK)の差のことで、レートの変動によって値幅が広がる場合、狭まる場合があります。
  • 暗号資産取引では価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。取引にあたっては、各種約款、契約締結前交付書面やお客さま向けの資料等をよくお読みになり、取引の内容を十分にご理解いただいた上で、ご自身の責任と判断において取引を行ってください。

暗号資産に関するリスクについて

  • 暗号資産は、日本円等の法定通貨とは異なり、国等によりその価値が保証されているものではありません。
  • 暗号資産取引に使用する秘密鍵を失った場合、保有する暗号資産を利用することができず、その価値を失うことがあります。
  • 暗号資産は、ブロックチェーンその他の記録の仕組みが破たんした場合には、その価値が失われることがあります。
  • 暗号資産の価格が変動することによって損失が発生することがあります。
  • 暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り、代価の弁済のために使用することができます。
  • 当社はお客様の資産を当社の資産とは分別して管理おりますが、当社が倒産した場合には、預託された資産を返還することができない可能性があります。
  • 当コンテンツは投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的としたものであり、投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でなさるようお願いいたします。これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社及び本情報提供者は一切の責任を負いません。

FXcoin 株式会社

  • 暗号資産交換業者:登録番号 関東財務局長 第 00019 号
  • 所属する認定資金決済事業者協会:一般社団法人 日本暗号資産取引業協会