デフレ脱却とキャッシュレス化

2018-10-22 19:34[ にく

仮想通貨小噺 仮想通貨

週末は軽井沢のおもちゃ王国に行って来ました。北軽井沢と言っていますが、駅から鬼押し出しを越えて車で40分、住所も群馬県嬬恋村です。東京ディズニーランドみたいなものですが、小職も地方や海外で尋ねられると住所を埼玉でなく東京と言ったりするので、まあいいとしましょう。実は9月に行ったばかりなのですが、息子に聞くたびにおもちゃ王国に行きたいと言われ根負けしてしまいました。今までと異なるのは往復が車であることです。極力、公共交通機関を利用せず、地方に連れて行くことが最近の方針です。川口といえども北軽井沢まで渋滞無しかつノンストップで3時間はかかります。行きは休憩と渋滞を入れて5時間かかりました。帰りは子供たちが寝ていたのと、行きの教訓としてSAで休憩すると時間がかかるのでPAワンストップで一気に帰ったおかげで途中30キロの渋滞があったのですが4時間半で帰って来れました。最近の自動車は自動運転機能が充実しているので大分ラクになりましたが、流石にお父さんは大変です。

今までは軽井沢駅まで新幹線で行き、レンタカーを借りて、現地に向かっていたのですが、そうすると白糸ハイランドウェイで400円、鬼押出しハイウェーで270円+370円の計640円、合計1040円を現金で取られます。往復すると2080円です。今回は、上信越道の碓氷軽井沢ICから北上するので軽井沢駅を通らず、中軽井沢から北上したので白糸ハイランドウェイの往復800円を使わずに済んだのですが、道をご存知の方なら軽井沢駅からでも一旦、中軽(軽井沢ファンはこう呼びます)経由で北上すればよかった訳です。

因みに小職の家は川口でも荒川大橋の近くなので、頑張って練馬インターまで行って環状八号線で帰れば高速料金は休日割引で2900円ですが、帰りは疲れているので外環の川口西インターまで510円余計に払って帰るのが通常です。もっと疲れている時は更に360円払って首都高の足立入谷インターでおりたら、5分後には家についています。何が言いたいかチンプンカンプンかもしれませんが、白糸・鬼押出しは現金で払っているので負担感が大きく、一方で関越はETCなので負担感が少ないのです。小職の場合、同じ現金でも1080円一発で徴収された方が小銭を3回に分けて徴収されるよりも負担感がありますが、まあここは人により意見が分かれるところでしょう。

個人的には現金を支払うのには痛みを感じ、これがクレジットカードや電子マネーになると幾分軽減されると常々思っていて、キャッシュレス化を実現すれば個人消費が盛り上がると考えていたのですが、日本語検索で探してもなかなかそうした論調に行き当たりません。キャッシュレス化のメリットとは、現金の運搬だとか発行だとかATMだとか社会的コスト削減の話ばかりが目に付き、違和感を持っていたのですが、先日のNHKの番組でようやく我が意を得た気がしました。スウェーデンのキャッシュレス化が進んでいるという話はよく聞きますが、番組ではスウェーデン王立工科大のニクラス・アービットソン准教授が現金をやめることによりモノを買う心理的ハードルが下がり消費が喚起されるとコメントしていたのです。何でも2017年時点で国民の半数以上が利用するSwishという電子マネーを2012年に開始して以降、5年間でGDPが名目で24%増加したそうです。スウェーデンと言えばマイナス金利を導入し、デフレ脱却に苦しんでいるイメージがありましたが、確かに2012年以降、実質GDPはマイナス圏から急回復を見せており、消費税導入前後の日本のせいで目盛りが少し見にくくなっていますが、個人消費がけん引役になっていることが読み取れます。勿論、キャッシュレス化だけが原因とは言い切れないですし、日本と同じく低迷している英国も相応にキャッシュレス化が進んでいる様です。また人口1000万人のスウェーデンと日本を同列で議論できないという批判もありそうですが、数字の上でも感覚的にもキャッシュレス化が消費に好影響を与えそうだという事はご理解いただけると思います。

 



今回は、キャッシュレス化・デジタル化と言っても法定通貨ベースなのか、将来的に仮想通貨のシェアが増すのかの議論は置いておきたいと思います。ご興味のある方は「トピック:クルーグマン教授の変心と仮想”通貨”論争」で触れておりますのでご覧ください。

このことは日本人がなかなかデフレから脱却できないこととも関係がありそうです。日本がデフレに陥ってもう小泉政権の一時期を除いて30年近く経過します。これは日本人が日本円を好き過ぎることが一因だと思っています。その為、日銀は財政ファイナンスという究極の円の信頼を貶める手段で人々に円を手放す様に仕向けようとするのですが、なかなかうまく行きません。この日本人の頑固なまでの日本円Loveと現金信仰は同根だと思っていて、結局、我々は福沢諭吉に恋をしているのでしょう。従って、キャッシュレス化という新しい恋人が出来れば、大分金離れもよくなると思っています。

日銀の雨宮副総裁は仮想通貨(暗号資産)の決済利用はハードルが高いとしていましたが、このマネーの将来という講演では、アービットソン准教授が現金をやめることによりモノを買う心理的ハードルが下がり消費が喚起されるという考えは全く触れられていませんでした。個人的には、ここにこそ天才黒田総裁でさえ解決できない問題を解く糸口があると思うのですが。

にく

前職は外資系金融機関外国為替営業。国内だけでなく海外を仕事(?)で飛び回る日々を送っていた。自らライオンと称しているが、他の動物に例えられることが多い。 好きなものは東南アジア諸国。趣味は早朝ゴルフ。特技はタイ語。

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