ようやくビットコイン相場の反発が始まると考える理由
2020-09-16 10:15[ 松田康生 ]
9月に入りBTC相場は波乱の展開となった。9月は、月別の勝敗(騰落)を見ると2勝7敗の3月、4勝6敗の8月に次いでパフォーマンスが悪く、4勝5敗と負け越している。また3月の171%や8月の64%といった暴騰した月がない分、騰落率を単純に平均すると1年で唯一マイナスとなっている。それ故、9月2日から5日にかけて12000ドルから10000ドル割れした際には、こうした9月のジンクスを指摘する声も聞かれた。
9月のMonthly Reportでご紹介した様に、9月の低パフォーマンスの背景には出来高の不振が挙げられる。下は過去5年(2015-2019年)の月別出来高の平均と今年の各月の出来高だ(1日あたり換算)。これを見ると夏枯れで出来高が減少する8月よりも9月の出来高は少ないことが分かる。マイナー報酬と言う供給量が一定のBTC相場では「閑散は売り」となる傾向がある訳だ。ところが、今年を見る限り5月の半減期にピークを迎えた出来高は7月をボトムに回復基調にある。
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda