ビットコイン、2万ドル復帰まであと100日?
2020-10-08 11:49[ 松田康生 ]
先日、BTC相場が連続して1万ドルを上回っている日数(終値ベース)が2017年11月末から翌年1月までの63日を上回ったと話題になった。10月6日現在で72日となり、1万ドルは既に通過点だったと言うのはまだ言いすぎと思われるが、相場がレンジを切り上げた印象は強い。即ち、半年前であれば1万ドルに載せれば割高な印象だったが、今では1万ドル割れは押し目のチャンスと参加者の目に映るようになってきたのかもしれない。
振り返ってみると右肩上がりだったBTC相場だが、ここまでの推移は紆余曲折を経たものだった。最初の大きな壁は1000ドルだった。2013年11月末にキプロスショックや中国からの買いなどもあり1000ドルに乗せに成功した。しかし、11月単月で5倍以上に跳ね上がった相場は10日と持たずに1000ドルを割れ、そこから1年強をかけてピークから85%下落、そこから更に2年かけて次に1000ドルに戻したのは2017年の1月に入ってだった。
結局、BTC相場はそこから1年で20倍上昇して12月17日に20000ドルの高値を付けることとなる。そこに至る過程もさることながら、その後の値動きも、1000ドル超えとその後の低迷をトレースするような展開だった。史上最高値を付けた2017年12月からほぼ1年経過、ピークから84%下落して底値を付けたBTC相場だがじりじりと値を戻すがそこから2年近く経過するも、まだ半分強の水準までしか値を戻していない。流石に20000ドルは遠く、前回同様に下落1年、戻しに2年という訳にはいかず、今回の戻しのペースは鈍いのであろうか。
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda