2020.10.16【レジスタンスを突破した割にビットコイン相場が走らない理由】
2020-10-16 20:31[ 松田康生 ]
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11100ドル突破
今週のBTC相場は堅調な展開。Square社よるBTC買いの余波もあり11100ドル(117万円台)のレジスタンス突破に成功すると、米共和党が追加景気対策案で民主党に歩み寄り、週末の間に与野党合意の可能性からBTCは121万円台まで値を伸ばした。更にGrayscaleのETH信託がSECの報告会社となったことを好感、ETHの上昇にBTCもつれ高となる形で123万円台まで上昇した。Stone Ridge AMが115百万ドルの購入もあり下げ渋っていたが、注目のリップル社のSWELLが開幕、サプライズに欠けるとの見方からSell the Fact気味にXRPが売られたことや英EU間の通商交渉が難航、ユーロやポンド売りが金売りドル買いとなる中、BTCにも売り圧力がかかっていた。SWELLが閉幕、大口売りの可能性が懸念されていたMt.GOXの再生計画期日も延期となり122万円台に反発を見せていたが、OKExの出勤停止報道で118万円台まで値を下げている。Outlook
レジスタンスは突破したが
来週のBTC相場は高値圏でのみ合い推移を予想する。先週は、SquareのBTC買いは「個人投資家とも機関投資家とも異なる非金融法人の自己資金によるBTC買い」の第2弾で、「BTC相場を新たなステージに引上げる力を持っている」としながら「多くの米企業が新たな投資を始めるのは通常、大統領選後だ」として「高値圏でのもみ合い推移」を予想した。予想に反しレンジの上限11100ドル(117万円)をあっさりブレークしたBTC相場だが、そこから123万円台までオーバーシュートしたものの118万円台まで値を下げている。レンジを切り上げたものの高値圏でのもみ合い推移が続いている。
相場が走らない理由
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda