リップルウィークリー リップル社がXRP購入を報告
2020-11-11 20:04[ 松田康生 ]
Topic
リップル社がXRP購入を報告
リップル社は第3四半期のレポートでXRPの売買高を報告した。引き続き市場でのプログラム売却はゼロ、ODL利用者に対する流動性供給のための売却等は81百万ドル、市場からの購入が45百万ドルで、差し引き36百万ドルの売り超しとなった。前期比+4百万ドルの売り超だが、市場の出来高が2倍強になっているので市場へのインパクトは低下していると説明している。10日にはThe Blockの記事でリップル社が市場安定のためにXRP購入を開始したと伝え価格が急騰したが、既に5日前にリップル社から同様のコメントが出ていたことから値を戻すといった場面も見られた。この購入に関して報告書には「健全な市場をサポートするため」とされているが、額の決定方法に関しては詳しくは書いていない。ODLにより必要とされた流動性がQ2の32百万ドルからQ3の81百万ドルに増えた分の市場へのインパクトを薄めるために45百万ドルの購入を行ったとすれば、ODLやそれをサポートするLine of Creditの利用額が増えればこの購入額も増えていく可能性がある。ODLはXRPの売りと買いが同時に発生するためXRPの需給に影響を与えないが、このオペレーションを通じてODLの普及がXRPの需給に影響を与える仕組みが出来た訳だ。そう考えると市場はもう少し反応しても不思議でない。 (11月5日Ripple)
大企業がXRPを必要とする理由
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda