2020.11.27【2百万円から反落したビットコイン、調整の原因と強気な理由】
2020-11-27 20:50[ 松田康生 ]
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Review
2百万円にワンタッチ
今週のBTC相場はじりじり値を上げた後、急落する展開。200万円ワンタッチに成功したが170万円台まで調整を見せている。19000ドルを前に上値を抑えられていたBTC相場だが、週末はXRPが急騰、当初は連れ高したがXRPBTCが重要なレジスタンスを抜けてショートカバーするとBTCは反落、183万円台まで値を下げていた。しかしXRPが対BTCでも反落、更に米政府移行開始を好感してNYダウが初の3万ドルに乗せると19000ドルを突破、198万円台まで値を伸ばした。証拠金取引での200万円台乗せが話題になったが、この頃から現物と証拠金取引の乖離が大きくなり、またマイナーの売り控えなど相場に過熱感が見られ始めた。水曜日の米州時間に何とか200万円にワンタッチするも、FOMC議事録で緩和縮小の可能性が議論され、またPaypalが暗号資産サービスを一時停止すると本邦勢の利食い売りや感謝祭前のポジション調整も巻き込み170万円台まで急落した。
Outlook
ほぼ予想通りの展開
来週のBTC相場は堅調な展開を予想する。先週は最近のレンジブレークサイクルや「材料的にも大統領選が終わった米国からのインフレヘッジは続くだろうが、そろそろワクチンが完成して景気対策期待も後退、また大統領選もいつかは収束してドル不安ポジションの巻き戻しが考えられる。来週はそうした売りをこなす展開」として「高値圏でのもみ合い推移を予想」し、「来週の2万ドルトライは時期尚早」とし、2週間連続で、ほぼ予想通りの展開となった。XRPも年末予想の60円に到達、こちらも予想通りとなっている。
日米の価格差から見える調整の原因
2万ドルトライは時間の問題かと思えたところから3000ドル近く調整したが、その予兆はいくつも見られた。上はCointelegraphからBitfinexと日本の交換所も含めたIndexのBTCJPY価格とその差を示したもの。2百万円に到達する時点でBitfinexと国内交換所の価格差が大きく開いた。これは米国勢などの買いで堅調な海外交換所の価格に対し、2百万円を意識した利食い売りが集まる日本の交換所の価格が下回っていたからだ。そして感謝祭で米国勢が手薄になるタイミングで売りが勝った形か。
それでも強気な理由
松田康生 (まつだやすお)
営業推進部 部長代理
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda