XRP急騰、証券問題に決着つくか?

2018-11-06 17:13[ 松田康生

トピック 仮想通貨 暗号資産 リップル

昨晩の52円台から60円近くまでXRPが15%近く急騰している。XRPはxRapid実用化により仮想通貨を用いた海外送金という新たな時代を切り開くという期待感から9月下旬には一時80円台を付けたが、10月に入ってリップル社主宰のカンファレンスSwellで実用化が発表されるとSell on the Factで利食い売りに押され、50円を割り込んでいた。しかし、10月17日付トピック【FSB報告書はFOMC議事録?】および10月19日付Weekly Report【リップルはターニングポイントを迎えたか?】で申し上げた通り、FSB報告書で仮想通貨を用いた海外送金がSWIFTの代替の選択肢となるとお墨付きを得、またBTCのマイナーの中国への集中を懸念したホワイトハウスがXRPを支持しているとの報道が伝わるとターニングポイントを迎えていた。更に、決算発表でSBI北尾社長がRippleとR3の提携構想を発表するとすぐには反応しなかった市場だが、徐々にその意義を認識し始めた可能性がある。詳しくは別稿に譲りたいが、同じ海外決済といえども単純な送金よりLC付決済の方がブロックチェーン技術と親和性があり、それ故、開発に成功すれば瞬く間に普及する可能性があるからだ。コインベースのカストディーにXRPが追加されたことやリップルネット参加社が2か月足らずで倍増したというニュースもポジティブに働いたと思われる。

しかし、XRPには証券問題と言うアキレス腱があり、いみじくも第3四半期決算で180億円のXRP売買益を計上したことは、この問題に対する懸念を思い起こさせた一面もあった。これに対し、以前イーサリアムは分散化されているから証券に当たらないと発言して注目されたSECのコーポレートファイナンス部門長のウィリアム・ヒンマン氏は、昨晩、近いうちにICO発行者に対し仮想通貨が有価証券に分類するか一目でわかるようなガイダンスの発表を計画していると発言した。Cointelegraphによれば何が証券に該当するかという問いに投資に対するリターンを期待しているかと回答している。これは金融庁の第8回仮想通貨交換業研究会で紹介されたICOの3つの類型 ①Payment Token ②Utility Token ③Asset Tokenのうち③に当たるものと推察される。同研究会では「利用者が一定の見返りを期待し、かつ、その見返りの権利性が高いと 考えられる場合、そのうち一定のものについては、金融規制の対象として制度的な対応の検討が必要」ではないかと問題提起されている。この議論に従えば、発行の経緯、保有構造はともかくとして、現在のXRPは①にあたると思われ、証券に当たらないという結論が確定する可能性が高い。そういう見方が広がった事が、昨晩からの急上昇に繋がったのではないか、そう考えている。

前述の通り、Sell on the Factで10月のパフォーマンスは今一つだったXRPだが、xRapidの実用化で上昇した9月と比べ、LC決済での使用の可能性、FSB・ホワイトハウスのお墨付きに加え証券問題が解決するとなると、少なくとも9月の高値までは上昇すると考える。更なる上値追いもあるとは思うが、リップル社のコリー・ジョンソン氏はCointelegraphとのインタビューで、顧客により理解を深めて貰うためにも当面は(決済にXRPを用いない)xCurrentに注力していくとしており、過大な期待は禁物だろう。

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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