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速報:三角持ち合いを上抜けか?

2018-11-07 12:21[ 松田康生

トピック 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン リップル



BTC相場は2月20日の高値1,263,317と7月24日の高値941,317とを結んだレジスタンスに上値を抑えられてきた。また60万円台の下値のサポートも効いていて、底堅いが上値も重い三角持ち合いの様相を呈していた。これがこの2か月のボラティリティーの低下の一因となってきた。ここ数日のアルトコインの上昇にBTCがついて来れず、72万円台で上値を重くしていた一因もそこにある。しかし、どうやら、そのレジスタンスを上抜けた模様だ。

従来より、機関投資家参入に向けたインフラ整備が進み底堅いが、法規制の整備による市場の信頼性回復の遅れから上値を重くすると指摘してきた。言い方を変えると、これから機関投資家マネーが流入してBTCは月まで飛んでいくという見方と、問題が多く、裏付けのない仮想通貨はオワコンで価値はゼロになるという見方とが交錯、両者の力が拮抗していたが、XRPの急騰をきっかけにレンジを上抜けた格好だ。

このXRPの急騰には二つ意味があると考える。一つは昨日のトピックでご紹介した通り、SECが近日中に出すとされる仮想通貨が証券にあたるか否かのガイドラインにより、XRPが証券に該当するかという議論に終止符が打たれる可能性が出て来たことだ。これはBTCに対してもアメリカにおける仮想通貨の法的位置づけの明確化という面では上値のレジスタンスの緩和要因となったと考えられる。もう一つはインフラ整備と法規制に並ぶ三つ目の柱がxRapid実用化に象徴される実用面の拡大だ(9月28日Weekly Reportご参照)。xRapidにより仮想通貨を送金の媒介に利用する世界がいよいよ実現、さらにSBI北尾社長が発表したR3とXRPの提携構想によりLC決済にまで拡大する可能性も出てきている。

弊方では10月19日のWeekly Reportより一貫してこうした規制と実用化の進展を理由に予想してきたレンジの上抜けがようやく実現した形となった。これだけ大きなレジスタンスなのでテクニカル的には1万円程度の上髭はダマしになる可能性は十分あるが、上記の通りファンダメンタルズに裏打ちされた上抜けであり、上値余地を探る展開が続くと考える。目先は10月14日の75万円や9月28日の77万円、9月4日の82万円辺りが意識されるが、これだけ大きなレンジを抜けたことやその間の材料を考えると、戻りの目途は2月20日と6月24日の半値戻しの95万円近辺か。


松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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