暗号資産取引所によるウォレットアプリの買収事例

2021-11-30 11:38[ Fracton Ventures

Fracton Ventures Report DeFi NFT ブロックチェーン

暗号資産取引所の競争は熾烈を極めています。
2021年4月にNASDAQ市場に上場したCoinbase社を筆頭に各社が、ウォレットサービスを買収する動きを見せています。
今回はそうした企業買収の裏側を、実際の買収事例を元に考えていきましょう。

1.FTXによるBlockfolio買収事例

暗号資分野での一番大きなウォレット買収事例はこのFTXによるBlockfolioの買収事例でしょう。Blockfolioはポートフォリオのトラッキングアプリです。
FTXは言わずもがなですが世界トップクラスの取引量を誇る暗号資産取引所で米国にも支社を設立し、FTX.USとして事業展開を行っています。
FTXは、2020年8月に1.5億ドル(当時のレートで約165億円)でBlockfolioを買収しましたが、この巨額買収は業界に大きな衝撃を与えました。


出典:FTX

Blockfolioはその後FTXアプリへと名前を変え、元々のユーザー基盤であったポートフォリオ管理をそのままユーザー毎の取引所への直接の動線に変えることに成功しました。この買収額については、FTXがBlockfolioの企業価値を評価したというよりは、大きな既存顧客データへのアクセスを大きな金額で買収したということでしょう。

2.Coinbase社によるBRD買収事例


出典:BRD

Coinbaseは、2021年11月にBitcoinウォレットで有名なBRDを買収しました。BRDは元々Bitcoinに特化したところからはじまったウォレットですが、上記のFTXとBlockfolioのケース同様、Coinbeseが、ユーザー獲得コストとしてみた際に、既存顧客外へのアプローチができることを見込んでBRDの買収に踏み切ったと思われます。

まとめ

こうした暗号資産取引所によるウォレットアプリ事業者の買収は、より増加していくのではないかと想定しています。その理由の1つに、きちんと顧客を抱えているウォレットアプリ自体それほど多い種類が存在しないことがあげられます。また、業界全体でDappsなどのマルチチェーン化が進む昨今では、複数のブロックチェーンにまたがったアセットを管理できるウォレットの存在は、異なるセグメントのユーザー層を既に取り込んでいる存在として認知され、より大きな価値を持っているといえるのではないでしょうか。

Fracton Ventures (フラクトン ベンチャーズ)

Fracton VenturesはWeb3.0の未来を支援者ではなく貢献者として共創していく専門家集団です。Web3.0社会の実現に向けてグローバルエコシステムの一助を担うべく活動を行うと共に、サステナブルかつオープンなプロトコルを育てる為のトークン設計を行っていきます。

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