2022.2.17【ビットコイン、注目は再びインフレ動向へ】
2022-02-17 08:12[ 地口優 ]

通貨 | BTC | ETH | XRP | LTC | BCH |
価格 | 5,094,251 | 364,011 | 98.0 | 14,892 | 38,780 |
前日比 | ▼0.1% | +1.2% | +2.0% | ▼0.6% | ▼0.9% |
Review
タカ派的なサプライズなし
昨日のBTC相場はもみ合い推移。ロシア軍一部撤退とのロシア側の報道を受け、一時は市場全体に緊張緩和に向けた安堵感が漂うも、ロシア軍のウクライナ侵攻への警戒を解かないバイデン米大統領の姿勢表明もあり、BTCは44,000ドル(約510万円)台で上値が重い展開となっていた。また、金融安定委員会(FSB)が16日に公表した報告書で暗号資産に起因するリスクが急拡大する恐れがあると警告したことやMicroStrategy社のBTC保有残高に変化がなく、同社が購入ペースを落としているとの報道もあってか、日中も同水準で動きづらい展開となった。海外時間に入ると、前月比+3.8%と市場予想(+2.0%)を大きく上回る米小売売上高の結果を受けた米長期金利上昇やブリンケン米国務長官がロシア軍撤退表明を「言行不一致」と非難し監視の必要性を強調したこともあり、これらを嫌気した欧米株に連れ、BTCは43,000ドル(約500万円)台まで下落。しかし、TwitterのETHの投げ銭機能導入を受けETHが上昇したことや早朝に公表されたFOMC議事要旨で新たなタカ派的材料が確認されなかった安心感から米株が反発したことなどを好感したBTCは、再び44,000ドル台を回復している。Outlook
市場の注目は再びインフレ動向へ
本日のBTC相場は底堅い推移を予想する。ロシアへの警戒を堅持するブリンケン米国務長官の姿勢などを受けウクライナ情勢を巡る地政学リスクの影響は市場に残るが、結果的にはFOMC議事要旨にタカ派的サプライズがなかったことでFRBのより積極的な利上げへの警戒感が和らぎ、米株やBTCは持ち直した。FedWatchToolによると、3月FOMCでの利上げは50bpより25bpの見方がやや優勢となり、過度な利上げ織り込みが和らぎつつある様子が窺える。とは言え、足元で米長期金利が2%台で高止まっており、市場の注目はウクライナ情勢から再びインフレに戻りつつあるか。BTCは、ウクライナ情勢が深刻化した先週末の調整の戻しは完了、同情勢がより深刻化しない限り、底堅い展開となると考える。Follow @fxcoin_jp
地口優 (ちぐちゆう)
営業推進部
2021年4月入社。