2018.8.15【ETHの下げはICO発行体の投げ売りが主因なのか】

2018-08-15 15:13[ 松田康生

仮想通貨 Ethereum トピック




8月9日、10日で約5万ETHの売り

昨日はETHの急落がBTCの65万円台までの下げを主導した。上図でもBTC(濃紺)のげに対しETH/BTC(水色)の下げが先行している。Bloombergでは仮想通貨ヘッジファンドのビスワ・ダス氏のコメントとして、軟調な相場を受けたICOでETHを調達したスタートアップ企業による売り急ぎをETH急落の背景として挙げている。ERC20を利用したICOではプロジェクト主体はETHでの出資を募り、それを適宜売却してプロジェクト資金に充てるためだ。SANbaseのHPではERC20を利用したICOプロジェクトの一覧と直近1か月のETH減少額(≒売却額)が参照できる。それによれば、直近1か月で約13.5万ETH減らしているが、うち5000ETH以上減少させた大口先は8月9日と10日の2日間だけで約5万ETH減らしている。邦貨で15-20億円となる計算であり小さくない規模だが、これだけで今回の急落を説明するのは難しい。但し、ETH減少額が本HP上で公表されていない大口プロジェクトも多数あり、そうした大口の売りがあった可能性は否定できない。FX取引が主流のBTCと異なり、こうした言わば実需の売りは一巡すれば下げ止まりに繋がるものと考える。

FXcoin Special Report 2018.08.15.pdf

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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