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リップルを愛する日本人の姿が浮き彫りに - 協会が統計資料を公開

2019-03-06 17:26[ れんぶらんと

金融リテラシーのお話 仮想通貨 暗号資産 リップル


1.現物取引額は1カ月で7,774億円。(証拠金はその10倍以上の8兆4152億円。)
2.取引高はBTCとXRPが2強。保有残高ではXRPが”本命”BTCを抑えトップ。
3.過去データと比較すると現物取引は26%減、証拠金取引は78%増。
4.日本人のリップル愛はリバタリアンになじまない国民性も関係している可能性がある。


認定自主規制団体である一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が、2月20日に仮想通貨の取引や保有額に関する統計データ(2018年12月分)を公開しました。このデータは協会員が提出された報告をもとに作成されています。

1.取引額 - XRPが健闘、ETHの不人気が目立つ

統計によると、2018年12月の1カ月間における取引額は、現物取引で7,774億円、証拠金取引で8兆4,152億円です。かねてより現物取引と証拠金取引の割合は10:1といわれていましたが、統計の結果もその通りとなっています。

現物取引を通貨ごとの内訳で見ると、ビットコイン(BTC)が1位で4,051億円、2位はリップル(XRP)で3,051億円で圧倒的な2強となっています。3位はビットコインキャッシュ(BCH)ですがXRPの10分の1以下の300億円で、その後はイーサリアム(ETH),モナコイン(MONA),ライトコイン(LTC)が続きます。
ここではXRPの健闘が目立つことと、時価総額ではBTCに次いで2位のETHの取引量が少ないことが印象的です。



2.保有状況 - XRPが”本命”のBTCを上回り第1位

現物取引で見た場合、1位はXRPの989億円で2位BTCの656億円を大幅に上回りました。3位以下はETH,BCH,MONA,LTCとなります。
事前予想では、時価総額で全仮想通貨の半分を上回るBTCが当然1位となるとみられていたのですが、BTCの5分の1に満たないXRPがトップとなったことは関係者を驚かせました。



3.過去データとの比較 - 現物全体の取引額では26%減だが、XRPは3倍増

過去における仮想通貨取引におけるデータとしては昨年4月10日に金融庁により開催された「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第1回)で協会が資料として公表した「仮想通貨取引についての現状報告」があります。それによると平成29年度(2017年4月~2018年3月)における現物取引額は12兆7,140億円、証拠金取引額(信用・先物取引を含む)は56兆4,325億円となっています。これを比較のために1カ月あたりの取引額として単純計算すると、現物取引は1兆595億円、証拠金取引は4兆7,027億円となります。これを今回の統計値すなわち2018年12月のデータである現物取引7,774億円、証拠金取引8兆4,152億円と比べると現物取引は26%減、証拠金取引は78%増となります。
これを同様の計算で通貨ごとに見ると、BTCは53%減,ETHは52%減に対してXRPは約3倍の185%増となっています。

なお、稼働口座数でみた場合、昨年3月の時点では1,622,343口座であったものが12月では1,614,699口座となっていてほぼ変わらずです。しかしながら、これらの数字をもとに1口座当たりの預託金残高を計算すると昨年3月で471,828円であったものが12月では172,549円となり63%減つまりおよそ3分の1となっています。これは仮想通貨の相場が大きく下落した(BTCで44%、XRPで24%)ことも要因のひとつですが、預託金はそれ以上に減っているので、実際に資金が引き揚げられたことがわかります。

4.日本人のリップル愛について -

一連の統計データを見てわかることは、日本人がXRPを積極的に取引・保有していることです。特に保有状況においては顕著で取引額との比較においてBTCが6倍の取引額があるのに対し、XRPは3倍です。つまり相対的に見てXRPを買って長期保有する人が多いことが推測されます。

この理由については、① 情報が入手しやすい。② 成功体験を持つ人が多い。③ リバタリアンになじまない国民性、が挙げられると考えます。
①については、開発元のRipple社の方針で積極的な情報発信が行われており、他の仮想通貨より透明性が高いとみなされることが多いようです。また、発行の仕組みや送金に注力した機能もわかりやすく親しみを持たれやすいこともあげられます。
②については、2017年の日本における仮想通貨取引黎明期において、XRPが大きく上昇したことが原因です。2017年においてBTCは13倍の値上がりとなりましたが、XRPは279倍です。(*) 外国為替の世界では最初にもったポジションで大きく利益が出ると、その後もその通貨のファンになることが多いのですが、XRPでも同様のこと(それも極端に大きな倍率)で起こった可能性が高かったと考えられます。
③については、グローバルベースでの仮想通貨取引拡大の歴史とは異なる日本独特のものです。BTCをはじめとした仮想通貨は、国家や規制などからはなれ自由を重んじるリバタリアン的思想が拡大を牽引したといわれています。一方で安定性や同一性を重視する国民性をもつ日本人にはもともとリバタリアン的思想は合わないといわれてきました。そのような状況下、管理者(Ripple社)が存在し、その管理者が国家や規制当局と協調していこうとしているXRPは日本人になじみやすいと考えられます。
これらの理由から、日本においては“リップラー”とよばれるほどXRPを愛する投資家が多く生まれたのではと考えています。

(*)
2016年末と2017年末との比較。Data:CryptoCompare

れんぶらんと

17世紀に活躍したオランダの画家レンブラント・ファン・レインの作品をこよなく愛する自称アーチスト。 1980年代後半のバブル期に株式および外貨資産投資を始め、いい思いをしてから投資の世界にどっぷりつかっている。

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