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ビットコイン急騰の理由~XRPの先導から読み取れる日本人のマインド回復

2019-04-02 18:03[ 松田康生

トピック 仮想通貨 暗号資産 ビットコイン リップル ライトコイン

本日13時半頃BTC相場は年初来高値の46万円近辺を上抜けると57万円近辺まで急騰、その後は52万円近辺での取引となっている。先導したのはXRP。午前中からじりじりと値を上げていたところ、連れ高となったBTCでショート筋のストップロスをトリガーした形。100倍までのレバレッジ取引ができるBitMEXLSチェッカーによると24時間で10BTC以上のショートポジションがロスカットされている模様。弊社では早々に昨年12月の安値を大底と言う予想をお伝えしていたが、まだ下があるという悲観的な投機筋のポジションが一掃された形だ。

この背景には本邦における投資家マインドの好転にあると考える。315日の金商法・資金決済法改正案の国会提出に続き、25日には新規申請先でディーカレットが初めて交換業登録が認可になる等、日本の仮想業界に大きな動きがあった。また、マスコミの論調もブロックチェーン技術の育成と規制のバランスを取るべきといったトーンに若干変化した。すなわち、コインチェック事件以降、日本の仮想通貨業界が官民あわせて取り組んだ動きがようやく世間に認知され始めた事が挙げられる。仮想通貨によるSUICAへのチャージを計画しているといった報道も、こうした仮想通貨業界のイメージ回復を促し、遅れていた日本の投資家のマインド回復が今回の上昇を牽引したと見る。

今回の上昇を、今まで出遅れていたXRPが先導したという事も今回の上昇が本邦主導だったということを裏付ける。CoindeskなどでコインベースがXRPやステーブルコインを使って国際送金を推奨しているといった報道もありじりじりと値を上げていた。Monthly Reportでも、日本であまり取引の無いLTCの好パフォーマンと非常に人気の高いXRPの出遅れに今回の回復局面で日本人のマインド改善の遅れを見て取れると申し上げたが、逆に本邦のマインド回復が相場を牽引した事がXRPが先に上昇、LTCが出遅れていることから読み取れる。


その結果、年初来高値を抜けて大きくショートカバーを引き起こしたが、こうした市場の潮目の変化をトピック等でお知らせしてきた弊社としては、予想通りの展開だ。但し、今回の動きは若干、急だったと考える。すなわち、過度な悲観的ポジションは一掃されたものの、機関投資家の参入や実需の拡大と言った実際のフローが付いてきておらず、また最近流行りの交換所によるトークンセールも投機色が強く、やや危うさを孕んでいる。今回若干オーバーシュートしたが、上値の目途は11月の急落の半値戻しの55万円近辺で、200日移動平均線の52万円近辺で落ち着きどころを探る動きを予想する。

松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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