2019.4.10【中国がマイニング禁止を検討、その影響は?】
2019-04-10 08:30[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | LTC | BCH* |
価格 | 579,960 | 19,691 | 39.0 | 9,720 | 33,178 |
前日比 | ▼1.2% | ▼1.9% | ▼2.1% | ▼1.7% | ▼3.4% |
Review
中国でのマイニング禁止観測、消化できず
昨日のBTC相場は高値圏で上値の重い展開となった。ETHの上昇もあり60万円をトライしたものの失敗、57万円台へ値を下げた。その後は、TRONの上昇などもあり再び切り返したが、カナダのQuadrigaCXの破産などもあり58万円付近で方向感のな無い値動きとなった。Facebookが仮想通貨関連開発の為に10億ドルの調達を目指していると伝わると再び60万円トライを始めるが、前回高値も更新できず失速すると、ロイターから中国政府が国内でのマイニングの禁止を検討しているとの報道もあり再び57万円台へ値を下げたが、この衝撃的なニュースだが、そもそも本当に禁止されるのか、禁止されたとしても続ける方法があるのではないか、いや中国への集中が緩和してむしろ歓迎すべきではと様々な見方が錯綜しており、相場も若干方向感を失っている。Outlook
長い目で見ればプラスか
本日のBTC相場は引き続き上値の重い展開を予想する。BTCからETHまで続いた循環物色が一巡する中、BTC相場は上値を重くしている。本日のEU首脳会議では長期延期が本命視されており、予断は許さないが逃避買いは不発に終わる可能性が高く、60万円トライも難しいと考える。そうした中、中国でのマイニング禁止観測が浮上している。BTCのハッシュパワーの7割前後が集中しているとされる中国での動きは短期的には不安定要素だが、マイニングが分散され、またコストも上昇することから長い目で見ればむしろ相場にはポジティブか。
FXcoin Daily Report 2019.04.10.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda