2019.4.12【韓国Bithumb純損失200億円。下値の目途は?】
2019-04-12 08:30[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | LTC | BCH* |
価格 | 563,038 | 18,364 | 36.7 | 8,761 | 29,982 |
前日比 | ▼4.0% | ▼7.1% | ▼7.2% | ▼11.1% | ▼11.5% |
Review
想定通りの反落
昨日のBTC相場は60万円に乗せた後、急落する荒っぽい展開となった。中国のマイニング禁止観測でも底堅さを見せた事やOkexのトークンセールの過熱などから60万円台に急騰するも、その水準を維持できず反落を見せたが、Coinbaseが仮想通貨を裏付けとしたVISAデビットカードを発行するとのニュースもあり下げ止まりを見せた。しかしCNBCでラガルドIMF専務理事が仮想通貨が金融システムを揺さぶっているのは明らかとすると上値を重くするも、このところサポートとして機能していた57万円前半で下げ止まりを見せた。Coindeskの中国のマイニングは自動的に禁止される訳では無いとした報道なども影響したか。しかし、韓国最大手交換所Bithumbが約200億円の純損失を計上した事もあり、55万円台までの下落を見せている。
Outlook
下値の目途
本日のBTC相場は下値余地を探る展開を予想する。昨日の60万円トライの背景は中国のマイニング禁止報道で下げきれなかった買戻しで、その材料では60万円台を維持できないと申し上げたが、その通りの展開となった。ラガルドの発言も嫌気された可能性があるが、彼女は仮想通貨促進派で今回の発言も全体ではポジティブだ。ただ、規制も必要と加えており、その規制の整備は日本を起点に始まったばかり。今年は、この様に市場の期待先行と失望を繰り返すと考えている。全体としては前に進んでおり、下値の目途は半値押しの53万円程度か。
FXcoin Daily Report 2019.04.12.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通