仮想通貨相場に必勝法はあるか?

2019-05-20 19:54[ にく

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日曜日にオークスを見に東京競馬場に行って来ました。府中(競馬ファンはそう呼びます)の内馬場は広い芝生や遊具が豊富なかなり良質な子供の遊び場で、更に今回、エア遊具がリニューアルされたと聞いて一度訪れてみたいと思っていました。内馬場ですと向こう正面からスタートするダート1300や芝1400のスタートが間近で見られ、またゴール板前の叩き合い等を見て子供たちも興奮していました。丁度、フードフェアも開催中でちょっとしたお祭り気分も味わえます。第4コーナー付近には海賊船の遊具や馬との触れ合いコーナーなどもあります。オークス発送前にスタート地点のある第4コーナー付近に移動しようかと考えましたが混んでいるので諦めましたが、ゴール板裏からも迫力満点でした。家内のお目当ては最終レース終了後の土屋太鳳さんのトークショーで、司会がTIMで優勝ジョッキーのミルコ・デムーロまで駆け付けていました。今回で言えば6万人超の来場者が一気に出場する事を避けるためのイベントですが、混雑防止だけの為に、このメンバーでのイベントを30分、無料で見せる太っ腹さが競馬場を訪れる醍醐味の一つです。まあマカオのホテルに少し似たところがありますよね。因みに来週のダービーは土屋太鳳に加えて松坂桃李さんがトークショーを行うそうです。

実は、今回は約15年ぶりの東京競馬場でした。初めて府中を訪れたのは、アイネスフージンのダービーでした。伝説となった19万人の来場者は未だに破られていません(実は入場券を前売りに変更し入場制限を実施しているから)。最近は下火になりましたが大きなレースで見られる優勝ジョッキーのコールは、この時のナカノコールが初めてだそうです。因みに中山のレコードはオグリキャップが奇跡の復活勝利を遂げた有馬記念の17万人で、明石家さんまさんが故大川慶次郎氏のライアン発言をギャグにしていた事で有名になりましたが、小職は3位のホワイトストーンに入れ込んでいて撃沈した覚えがあります。20代の頃は、本州にあるJRAの7競馬場を踏破するなど、かなりヘビーなファンだったのですが、30代で為替のスポットディーラーになってから、足が遠のきました。ストレス解消にならなくなったのが理由ですが、もう一つ理由があります。勝てない事を悟ったことです。

もう20年近く前で、人ずてに聞いた話なので正確ではありませんが、WINSなど馬券売り場にある現金は基本的にJRAの物でなく、銀行が仮払い、まあサービスで詰め込んでいるものだそうで、金曜日に現金を装填して、月曜日に現金を回収すると、決まって現金が増えているそうです。テラ銭を20-25%取っているので当たり前でしょう。しかし、全国の馬券売り場の中で、唯一、馬産地である北海道の静内だけは月曜日にお金が減っている事があったそうです。WINS静内が閉鎖され、ネット投票が一般的になった今、この都市伝説を確かめるすべは無いのですが、確かに我々素人は健康な馬と風邪ひいている馬の区別はつきませんが、生産者にとっては簡単に見分けられるでしょうし、自らの生産馬の癖などもっと詳しく分かるでしょう。ただでさえ、2割以上をJRAに持って行かれるのに、その中にプロが混じっているのでは、素人がトータルで勝つのは至難の業で、まあ何十人に一人と言ったところではないかと推察します。要は、負け分も含めてのレジャーと考えなければ続けられません。

仮想通貨のトレーディングでうまく勝てる方法はあるのか、否か、聞かれる時があります。非常に難しい問題です。まだ本格的なプロ投資家が入っていないのでチャンスはあるのではないかという考えもありますし、為替の様に実需のプレーヤーが殆どいないので難しいという見方も出来ます。すなわち、銀行の為替トレーディングが儲かるのは、ひとつには実需筋から手数料を貰っているからで、そうしたセールスのマージンを除いたとしても、プライスを出す側はオファーとビットの差を貰えます。ドル円ではほんの数銭程度ですが、これらの積み上がりを無視できません。以前いた銀行では、為替のポジションを取れるのは原則としてオファービットが貰える側のボードディーラーと呼ばれる各通貨のプライス出す人間に限られていました。そういう意味では、個人トレーダーがオファービッドを払いながら回転売買で利益を出すのはそう簡単では無いのかもしれません。

それでも、中には天才的にトレードの上手い人もいる様です。小職が債券レポなどを担当していた時、隣の債券トレーディングで一人でグループの収益の殆どを稼ぐ人もいました。何らかの市場の歪みや仕組みを利用して安定的に収益を上げるケースが殆どですが、稀に全くの手張りでうまく収益を上げる人もいます。ただ、そういった人はかなり稀で、某外資のNY支店ではEBSという為替の取引システムをいくつも用意し、トレーダーに自由に取引をさせて、上手い人だけ残していくという方法で選別しているといった都市伝説も聞いたことがあります。自由に取引をして収益を上げるヘッジファンドと聞くと腕自慢のトレーダーが揃っているイメージがありますが、毎年、星の数の様に生まれては消えていきます。ノーベル賞学者を何人もそろえたロングターム・キャピタル(LTCM)でさえ破綻した事は最近の方はご存じないかもしれません。仮想通貨界隈でも有名な専業トレーダーの方が大勢いらっしゃるようですが、そういった方はもしかしたら、そうした天才の部類かもしれませんし、たまたま今、うまく行っているだけかもしれません。ただ、その裏には、それを目指して失敗して去っていった人がいることも忘れてはいけないと思います。

その様に手張りで相場に勝つ方法はあるのかというと、負けない方法であれば心当たりが無い訳でもありません。小職が為替のスポットディーラーを始めた時に、相場が上がるか下がるか、そうした予想方法を教えられた覚えはあまりありませんでした。テクニカル分析も本を紹介されただけです。当時、ポイント&フィギュアだけは方眼紙で作らされた覚えがあります。では、何を教えられたかというと、トレードする上での心構えというか、振る舞いを徹底的に叩き込まれます。必ずストップを置く、一旦置いたストップは変えてはいけない、ナンピンは1回まで、買い乗せ・売り乗せ、コストでポジションを取らない(上がりそうか、下がりそうかだけで判断する)、感情でディールしない、休むも相場、トレンド・イズ・フレンド、利食いは遅く損切りは早く、頭としっぽはマーケットにくれてやれ、指標にベットするな等々、文字にしてみると非常に単純で当たり前の事ばかりです。もう一つ、債券市場では、ヒトの言うことを鵜呑みにせず、原典にあたって自分で数字をトレースしろとも習いました。

これが結構、言うは易く行うは難しなのですが、徹底的に叩き込まれた結果、パフォーマンスが向上していきました。そして分かってきたのは、結局、為替市場の予想というのは、良くて5.5:4.5、相当あたる人で6:4。7割当たれば天才と言われたりします。そうした中で、5.5:4.5でも、オファービットが貰えて目の前で実需の動きもわかる邦銀のディーラーの場合は5:5でも収益が残る取引手法を学んでいたのだと思います。最悪なのが、9勝1敗で、その1回の負けでそれまでの収益を飛ばしてしまうことで、リスクマネージメントという言い方もできるとは思います。そういう意味では、相場の必勝法は無いが、リスクを抑える手法はなんとなくある、といったところでしょうか。

何だか仮想通貨取引に役に立つのか、役に立たないのか、よくわからない昔話を続けてしまいましたが、仮想通貨との関連でもう一つ。競馬用語が語源の言葉は、バテる(馬の脚がバタバタするところから)、勝負服(遠くから見分けられる様に馬主毎に服が決まっている)、羽目を外す(馬が咥えているリングをハミという)、拍車をかける(ブーツのかかとについていた歯車)、ディスクジョッキー(その姿勢が競馬のジョッキーに似ている)など色々あります。コースを仕切る策を埒と呼びますが、埒が明かないという言葉は競馬でも使われるのですが、語源は別にある様で、逆にこの言葉が関西弁の「あかん」の語源だそうです。イーサリアムのPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)への移行が話題になっていますが、このStake(利害)という言葉の語源も競馬に関連していて、昔、馬主たちが賞金を出し合ってレース結果に応じて分け合う事をStakes競争としていたのが利害に転じた様です(語源には色々説があります)。更に、その語源を遡ると、魔女裁判などで火あぶりの刑にする串をStakeと呼んでいたそうで、それが競馬をする際の目印の杭か何かに転じたのかどうかはよくわかりませんが、F1などのPole Positionというのも競馬の1番馬の場所に杭を立てた事が語源だそうです。このStakeという言葉は肉を串にさして焼くという意味があるそうで、ステーキの語源もそこから来ているそうです。

ちょっと、今のお話ではオチ無かったので、別のものをひとつ。子供用の遊戯施設が充実していて、イベントも盛りだくさんの競馬場の入場料ですが、これが大人200円と格安で、更にオークスデイということで家内は半額の100円。もちろん子供は無料ですから親子4人、たった300円で1日遊べます。しかし、ご想像の通り、トータルではディズニーランドと同じくらいの出費をする羽目に会いました。これは、以前ご紹介したマカオのリゾートホテルが格安でしたが、結局は一流ホテル並みの費用が掛かったのと同じ理屈です。相場と同じで必勝法は無いものですね。

にく

前職は外資系金融機関外国為替営業。国内だけでなく海外を仕事(?)で飛び回る日々を送っていた。自らライオンと称しているが、他の動物に例えられることが多い。 好きなものは東南アジア諸国。趣味は早朝ゴルフ。特技はタイ語。

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