2018.08.03【週後半にかけ崩れる】

2018-08-03 21:56[ 松田康生

Weekly Report 仮想通貨 暗号資産



Review

早期のETF承認後退も底堅さを保っていたが、後半にかけて1割近く下落

今週のビットコイン相場は大幅下落。早期のETF承認期待から90万円台に乗せていたビットコインだが、先週金曜日にウィンクルボス兄弟の申請していたETFが却下されると85万円台へ急落。しかしナスダックが仮想通貨に関して非公開会合を開催していたことが伝わると90万円台を回復した。火曜日には米ハイテク株の急落に再び86万円を付けたが再び90万円台を回復するなど週前半は底堅い動きを見せていた。しかし水曜日に韓国で仮想通貨交換所に適用されていた税優遇が廃止される可能性が伝わると徐々に上値が重くなり、90万円台を維持できなくなると下げ足を早めた。2度買い戻された85-86万円台でしばらくもみ合ったが、買戻しが入らないとみると売りが殺到し83万円近辺まで下落。大物トレーダーがドル建てで7500ドル近辺の攻防が重要とするとその水準を回復、円建てでも85万円台に乗せたが、韓国の大手取引所が銀行から取引継続を断られ、その影響で新規口座開設を停止したと伝わると再び上値が重くなり、金曜日にはそれまで何度かサポートされていた83万円を下抜けると、81万円近くまで下げ足を伸ばしている。結局、ETF承認否決後も90万円台で下げ渋っていた分、下がり始めると下げ幅を大きくしてしまった格好。90万円台を正当化するような好材料が続かなかったと言えるかもしれない。

Outlook

下値の目途は80万円近辺か

来週のビットコイン相場は一旦は下値余地を探る展開を予想する。ウィンクルボス兄弟のETF否決に際しSECのヘスター委員は異を唱えているがが、延期・否認が相次ぎ早期の承認期待は後退した。一部に早ければ8月10日とされるCBOE申請中のETFに期待する向きもあるがやや不透明な状況。但し、早期の承認期待から付けた高値から既に15%近く下落しており、今回否認されても影響は限定的か。下値の目途は7月21日に付けた安値80万円および7月の65万円から94万円への上昇の半値戻しの79.5万円程度か。今回の急落はETF早期承認期待の剥落後も下げ渋った分、下げ足が早くなったが、ETF承認時期に関わらず機関投資家の資金の流入は時間の問題と考える向きが多いことが底堅さの背景にあると考える。80万円近辺で、ひとたび相場が下げ止まれば、再び買いが強くなる展開となろう。
予想レンジ:BTC 79万円~89万円

Altcoin

ETH: ETHは週を通して下落。 BTCが買われる局面では出遅れるが、下げ局面では連れ安となり、6月の安値を下抜け、4月以来の45000割れとなった。この結果、BTC/ETHは一時0.055を割れ、こちらも4月以来の安値を付けている。
XRP:アルトコインがさえない中、好材料も重なり底堅い動きを見せた。マドンナが慈善活動で提携したこと、カナダの取引所に上場したこと、10月のイベントでクリントン元大統領が基調演説をすることなどが好感され、一時は50台を回復したが、週末にかけBTCの下落につれ49前後での取引となっている。
BCH:ビットコイン相場に連れ安。8月1日に発足1周年となり各地でイベントが開かれたが、値動きはさえず、対BCTでも0.1から0.097へ3%近く安打パフォームしている。
LTC:週前半は下落が激しく、対BTCで0.0104から0.0099へ5%下落、その後は若干戻している。ただ豪州のの仮想通貨インデックスファンドにETH・XRP・BCH・LTCが採用され、大手ブローカーのアナリストなどLTCは過小評価されていると見る向きも多い模様。

Upcoming

8月10日 BlockConscious Summit(ブリスベン)
8月10日 CBOE申請中のビットコインETF承認審査(8/10-9/24の間に結論)









FXcoin Weekly Report 20180803.pdf


松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

アーカイブ