2019.5.30【BSV・ビットコインキャッシュ急騰の背景】
2019-05-30 08:31[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | BCH | LTC |
価格 | 947,226 | 29,610 | 49.2 | 49,736 | 12,717 |
前日比 | +0.0% | ▼0.7% | +0.3% | +3.9% | +1.1% |
Review
フェイクニュース?
昨日のBTC相場は上値の重い展開。しかし、下がったところから切り返すなど底堅さも見せ、下に行って来いの展開となった。国内交換業者のレバレッジ比率引き下げや循環物色への一巡感もあり手がかり難の中、利食い圧力に押されてかじりじりと値を下げる展開。前日の安値となる93万円を割り込むと92万円近辺までを下げた。しかし、日本株の下落や米国債金利の低下、更には欧州の混迷などリスクオフ的な動きが強まる中、逃避アセットであるBTCも下げ止まると、Binanceが米進出を仄めかした事などもあり反発を始めた。国内大手交換所が板形式取引での自己売買を公表、様々な意見が飛び交ったが、不正取引は無いとしたこともあってか、相場に与える影響は限定的だった。その後、クレイグライト氏がナカモトサトシのウォレットからBTCを動かしたとの報道が出てBSVが急騰、BCHやBTCも連れ高となったが、後に記事は捏造だったと判明している。
Outlook
人民元・韓国ウォン安・米金利・株安
本日のBTC相場は底堅い展開を予想する。BTC相場は100万円トライに失敗した後、下値を試しに行った結果、16日に付けたそれまでの高値91.5万円近辺がサポートだと確認した格好か。米為替操作国認定を逃れた人民元・韓国ウォン安が再開し、米国債金利も低下、日米株も大きく値を下げており、外部環境的にはいつ資金逃避が再燃し100万円を再トライしても不思議では無い。中国発と見られるサトシ関連の風説の流布には閉口するが、一方で国内交換所の自己売買のニュースで相場が崩れなかったのは、本邦の監視体制への信頼感向上の表れか。
FXcoin Daily Report 2019.05.30.pdf
松田康生 (まつだやすお)
営業推進部 部長代理
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda