入門アルトコイン(その1) アルトコイン投資の醍醐味

2018-09-12 09:59[ 松田康生

トピック 仮想通貨 bitcoin Ethereum XRP Bitcoin Cash Litecoin Stellar 入門アルトコイン

9月3日にサイトを公表を開始して以降、大勢の方にご覧いただき、貴重なご意見を賜り、感謝申し上げる次第です。中には仮想通貨に関する情報に初めて接した方も大勢いらっしゃったかと思います。そうした方には、Dailyを始めとしたマーケット情報の中にはとっつき難いものも多々あったかと反省しております。そこで今回は数回に分けて、アルトコインの見方についてご説明したいと思います。

BTCから始まった仮想通貨ですが、今では1930種類(CoinMarketCap 9月11日時点)もあり、そのうちBTC以外の通貨をアルトコインと呼びます。Alternativeから来ている様です。上記の4通貨はアルトコインの中でもメジャーなもので、マイナーなものを草コインと呼ぶときもあります。では、それぞれの違いは何なのでしょうか。

ビットコインキャッシュ(BCH)

まず、BCHですが、これは昨年8月にBTCから喧嘩別れして産まれたという経緯があります。下の表で比べると、両者の主な違いは1ブロック当たりのデータ量と開発者だけです。これはBTCの1ブロック当たりのデータ量が上限の1MB近くに達したため、データを圧縮するか1ブロック当たりのデータ量を拡大するかで対立した経緯から生じています。結局、Bitcoin Coreが率いる圧縮派がBTCを受け継ぎ、拡大派はブロックチェーンを分岐させてBCHという新しい通貨を作りました。もっとも拡大派はBCHこそ本当のビットコインだと主張し、本家・元祖争いを演じています。それ故、BCHは1ブロックを32MBまで引き上げ、BTCの開発を独占しているBitcoin Coreに対する対抗からか複数の開発グループが競争する形態を採ったのですが、そのことが現在の分裂騒動に繋がってしまっています。

ライトコイン(LTC)

次にLTCですが、こちらはチャーリー・リー氏がBTCは金、BCHは銀として、BTCを補完する形で作り上げました。BTCは発行量上限が2100万BTCと少なく、1ブロックの形成時間も10分と長く、小口決済に向かないと考えたチャーリーは、大口の海外送金などはBTCを用い、LTCは国内の小口決済に特化しようと考え、発行量をBTCの4倍の8400万LTC、ブロック形成時間を1/4の2分半としました。それ故、その点以外はBTCと非常に似通った仕組みとなっています。このチャーリー氏はGoogleなどでサラリーマンとして勤めながらLTCを作り上げたツワモノで、昨年コインベースを退社してLTCの開発に専念することとして話題になりましたが、そのカリスマ性ゆえに海外などで人気が高いのですが、いわゆるキーマンリスクは付いて回ります。

イーサリアム(ETH)

上記2通貨はBTCに似通った性格を持つのですがETHはやや異なります。BTCのブレークスルーはBTCの取引を10分毎に1ブロックとしてひとまとめにしてタイムスタンプと特殊な加工をして次のブロックへ繋げていく、ブロックチェーンという技術ですが、2014年ヴァテリック・ブテリンという19歳の天才青年が、そのブロックに取引データだけでなくプログラムを書き込める新しい仕組みを考えだしました。その結果、スマートコントラクトと呼ばれる、デジタル上の契約形態が生み出され、この契約を使って新たな仮想通貨(トークン)を発行するという仕組みが生み出されました。何だかややこしいですが、分かりやすくするためにアップルの共同創始者で天才エンジニアとされるスティーブ・ウォズニアック氏の言い方を借りれば、プラットフォームの上で人々がアプリを開発していくという点で、イーサリアムは次世代のアップルになり得るそうです。その結果、昨年頃からICOというイーサリアムプラットフォーム上で新たな通貨を発行するプロジェクトとその資金調達がブームとなり、その払い込みのためにETHが買われ、足元ではその売り圧力がかかっているとも言われています。同じブロックチェーン技術を用いている点でBTCと大枠は同じなのですが、かなり複雑な作りになっているのも特徴です。

リップル(XRP)

最後にXRPです。こちらはBTCが出来る前から国際送金技術として開発が進んでおり、2012年頃にBTCの開発者達が加わってブロックチェーン技術が導入されました。他の通貨と大きく異なるのは、XRPはリップル社という会社が作ったということです。仮想通貨の多くは非中央集権的と言われ、(やや乱暴に言えば)マイニングと呼ばれる暗号解読競争に誰でも参加でき、最初の正答者に報酬を支払うことで管理者不在でも不正を防ぎ正しい記帳を担保する仕組みなのですが、XRPはリップル社が指名した信頼できる承認者の8割の承認で良しとする仕組みで、マイナーも報酬もありませんが、その分、取引スピードが早いことが特徴です。既にSWIFTに代わる次世代の海外送金ツールとして多くの銀行が実証実験を行い期待が高まっています。今のところ国際送金において優位な立ち位置にあるXRPですが、送金を便利にするというならもっと優れたシステムが出て来ないとも限らず、現にIBMはステラという別の仮想通貨を用いた国際決済システムを開発して対抗しています。

アルトコイン投資の醍醐味

このXRPとステラの関係が示している様に、仮想通貨やその背後にあるブロックチェーンの応用分野は加速度的に拡大していて、よく草創期のインターネットに例えられますが、当時のネット企業の多くが残っていない様に、アルトコインのうちどれが最後に生き残るかがまだ分からない事が特徴の一つと言えると思います。一方で、未来のGoogleやAmazonを探し当てる楽しみがアルトコイン投資の醍醐味と言えるかもしれません。古くはベータとVHS、MacとWindows、最近ではBlackberryとiPhoneなどの規格争いで、ファンたちは友人と飲み屋で議論をしたり、自宅に1台購入するといった形でしか応援できませんでしたが、アルトコインの世界では未来のスタンダードにベット出来ること、これが大きな魅力だと考えています。



松田康生 (まつだやすお)

シニアストラテジスト

東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通

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