2019.7.31【FOMC待ちで動意の薄いビットコイン相場。利下げ幅に注目か】
2019-07-31 08:30[ 松田康生 ]
通貨 | BTC | ETH | XRP | LTC | BCH |
価格 | 1,035,465 | 22,813 | 34.4 | 9,836 | 34,348 |
前日比 | +0.0% | ▼0.5% | +2.1% | ▼0.3% | +3.0% |
Review
リブラは実現しないかも?
昨日のBTC相場は横ばい圏での揉み合い推移。米FOMCを控え、100万円から106万円の狭いレンジでの取引が続いている。月曜日の朝方に一時100万円を割れるも急反発、この水準での押し目買い意欲の強さを確認したBTC相場だが、一方で105万円台では跳ね返され上値の重さを確認した。その後、Bitfinexの判決が90日延期されたことで上下する局面も見られたが、トランプ大統領の大幅利下げを求めるツィートやサークル社CEOの証言内容などもあり、市場の関心は米公聴会やFOMCに移っていった。そうした中、FB社がSECに提出した書類の中でリブラは実現しない可能性があるとされたこと、日銀政策決定会合で追加緩和が見送られたことも有り若干値を下げた。しかしSBIの決算発表でリブラから話は来ているとされた事、トランプ大統領の突然の中国批判などもありじりじりと値を上げ、注目の米公聴会が波乱なく終了すると106万円を付けるが、上値を重くしている。
Outlook
0.25%か0.5%か
本日のBTC相場は底堅い展開を予想する。ここ数日、Bitfinexの判決、日銀政策決定会合、米公聴会、そして今晩のFOMCとイベントが続いたが、こういう場合、市場は最後のイベントを見に行く傾向がある。注目は利下げの幅とその後の声明文だが、FF先物を見ると、今回は25bpが8割、50bpが2割だが、9月時点では25bpが3割で、50bp以上が7割織り込まれている。すなわち、仮に今回25bpだとしても、市場は次回9月の再利下げを見に行くことになり、BTCへの逃避買い意欲がむしろ強まるのではないかと考えている。
FXcoin Daily Report 2019.07.31.pdf
松田康生 (まつだやすお)
シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。
短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
twitterアカウント:@FXcoin_matsuda